ダイアモンド博士の“ヒトの秘密” http://www4.nhk.or.jp/diamond-hakushi/
放送 NHK Eテレ。全12回。金曜22:00~22:30。
【※以下ネタバレ】
世界的ベストセラー『銃・病原菌・鉄』で知られる進化生物学者ジャレド・ダイアモンド博士が、アメリカ・ロサンゼルスで、若者向けに行った特別授業を12回にわたって放送。ヒトと動物の違いと共通点に注目し、言語やアートの本質、夫婦の不思議、そして、なぜ人間の間で格差が拡がってしまったのかを考える事によって、環境破壊や、戦争と大量虐殺など人間が抱えている問題について、解き明かしていく。
第1回 チンパンジーからヒトへ 1.6%のドラマ (2018年1月5日(金)放送)
内容
[新]1▽チンパンジーからヒトへ1.6%のドラマ
ダイアモンド博士は、「銃・病原菌・鉄」でピュリッツァー賞を受賞した進化生物学者。人間の進化によって現代社会を考察する博士の特別授業を12回にわたって放送する。
第1回は、ヒトはどこまで動物なのかを考える。チンパンジーとヒトの遺伝子の違いは、わずか1.6%。それだけの違いで、両者はまるで違う生活を送っている。しかし進化の過程を探ると、意外な類似点も。ユニークな発想で生物の進化を見つめるジャレド・ダイアモンド博士が、疑問を解き明かす。
【出演】進化生物学者…ジャレド・ダイアモンド,【声】糸博
チンパンジーと人は遺伝子的には1.6パーセントしか違わない。両者は500万年前に枝分かれした。もし宇宙人が地球に来たら、地球には三種類のチンパンジー、つまりチンパンジーとボノボと人間がいる、と思うだろう。チンパンジーがこれだけ人に近いなら、チンパンジーにも人権があるのでは? 実際そういう裁判が行われて、とりあえず人権は否定されたが、世の中はチンパンジーへの動物実験をやめるような方向に進んでいる。
人がチンパンジーと枝分かれした後も、何回も枝分かれが続き、20種類もの人がいた。代表的なのは、我々ホモ・サピエンス、ネアンデルタール人、アウストラロピテクス。ネアンデルタール人はホモ・サピエンスより脳が大きかった。しかし彼らは今は滅んでしまっている。
一方ホモ・サピエンスは、7万年前に突然アートや宗教などに目覚めたらしく、この時期を「大躍進」と呼ぶ。ホモ・サピエンスが大躍進を遂げ、ネアンデルタール人が滅んでしまったのは「言語」にあると思われる。ホモ・サピエンスは高度な言語を使う事で発展できた。
ただし、私たちの遺伝子を調べると3パーセントほどはネアンデルタール人の遺伝子が混ざっていることが解った。ホモ・サピエンスとネアンデルタール人が出会ったとき、交配が有ったという事。
感想
人の好いおじさんぽいジャレド・ダイアモンド博士が、学生たちに講義をするという形の番組。「XX白熱教室」パターンの新作ですね。
どうもどの方向に転がっていくのかイマイチ解らないのですが、さしあたりまあまあ面白かったので、もう少しついていくことにします。