【経済】感想:NHK番組「シリーズ 欲望の経済史~日本戦後編~」第2回「奇跡の高度成長の裏で 60s」

欲望の資本主義

シリーズ 欲望の経済史~ルールが変わる時~ http://www4.nhk.or.jp/P4384/
放送 NHK Eテレ。22:30~23:00。全6回。

【※以下ネタバレ】
 

第2回 奇跡の高度成長の裏で 60s (2018年2月23日(金)放送)

 

あらすじ

2月23日金曜
NHKEテレ1 午後10時30分~ 午後11時00分
シリーズ 欲望の経済史~日本戦後編~ 第2回「奇跡の高度成長の裏で60s」


「奇跡」とも称される戦後の高度成長。所得倍増計画東海道新幹線開通、東京オリンピック開催…、華やかなビッグイベントが続き人々が夢に向って走った60年代。サラリーマンのライフスタイルも変わり、東京は大都会となり活況を呈する。しかしそこで同時に進行していたのは物質的な豊かさのみに目を奪われることへの懐疑だった。急速な成長はどのようにもたらされ、その裏側に何が?警鐘を鳴らしていたのは意外な人物だった?


【ゲスト】早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問…野口悠紀雄,慶應義塾大学 教授…坂井豊貴,【語り】首藤奈知子,【朗読】園部啓一

 経済の専門家の野口悠紀雄・坂井豊貴両氏の対談の形で、戦後経済を分析していく番組。

 1960年代に日本人の生活が変わり、現在の暮らしの原点がこの時代。


 1690年。池田首相はGNPを二倍にする所得倍増計画をぶち上げ、実際1967年に達成された。三種の神器「白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫」に代わり、新・三種の神器、別名3Cこと「カラーテレビ、クーラー、自家用車」が国民の生活を変えた。1962年には東京はは世界初の1000万人都市になった。1964年には東京オリンピックが開かれた。

 戦前は企業が資本市場から直接資金を調達していた(直接経済)。1940年体制では、企業と市場の間に銀行が入るようになり(関節経済)、大蔵省が銀行経由で企業に間接的ながら影響を及ぼせるようになった。

 政府は産業構造を変換させ、原油にシフトしたため、石炭産業は斜陽産業となり失業者があふれた。地方に仕事が無いので、若者たちは東京に「集団就職」した。東京にならそれこそいくらでも仕事が有った。しかしその代わり地方の農村は荒れ果てていった。


 このような世相を反映して、特撮番組ウルトラQ(1966年)では、人口過密をテーマにした回「1/3計画」や、拝金主義を皮肉った「カネゴンの繭」という回が、ゴールデンタイムに放送されている。

 1960年代末になると、フォークゲリラが自然発生し、ヒッピー・フーテンが生まれ、新宿騒乱(1968)、東大安田講堂攻防戦(1969)といった事件が起きている。

 1968年、日本のGNPは世界第二位になった。この時代は「まっとうに働けば豊かになる」と同時に、逆の「豊かになるにはまっとうに働かないといけない」というルールが機能していた。
 
 

感想

 「この頃は良かった」的に言われる時代ですな。まあ景気というかそういうものだけに着目すればいい時代だったとは言えるかもしれません。
 
 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

「シリーズ 欲望の経済史~日本戦後編~」内容・感想まとめ

perry-r.hatenablog.com
 
 
戦後日本経済史 (新潮選書)