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放送 NHK BSプレミアム。2017年12月31日(日)
【※以下ネタバレ】
戦国時代、ある農村は、毎年のように、盗賊となった野武士たちに襲われていた。農民たちは相談し、村を守るために侍を雇って戦うことを決意。浪人・島田勘兵衛を筆頭に7人の侍を集め、野武士たちに戦いを挑む。黒澤明監督のダイナミックな演出、クライマックス、大雨のなかでの合戦シーンは圧巻。ベネチア映画祭では銀獅子賞受賞。多くの映画作家に影響を与えた黒澤明監督の代表作であり、世界中で愛される日本映画の金字塔。
あらすじ
戦国時代。野武士の集団がとある小村に目を付けるが、村が農作物の収穫を終えた頃に略奪することを決め、一旦立ち去る。村人の一人がその会話を立ち聞きしており、村人たちは絶望するが、村の長老の提案で侍を雇い村を守ることが決まる。
村人の代表は町に出て侍に声をかけるがことごとく断られる。しかしある日「勘兵衛」という侍が彼らの話を受諾し、村を守るには最低七人必要だと言って仲間集めを始める。そしてようやく揃った七人が村に到着し、村の守りを固めると同時に、村人たちに戦闘の訓練を行う。
秋。麦の収穫が終わったころ、ついに野武士が襲来した。しかし侍と村人は協力して野武士を迎え撃ち、侍四人が討ち死にし、村人にも犠牲が出るものの、ついに野武士を全滅させるのだった。
感想
評価はまあ○。
世界の黒澤明の代表作で、「荒野の七人」とか海外にも影響を与えた超傑作……、なのですが……、長すぎて見るのがきつかった。
まあ映画が解っている人にとっては「さすが世界の黒澤。この演出が凄すぎる!」とか唸る作品なのだと思いますけど、月に1,2本くらいしか映画を見ない人間には疲れる映画でしか無かったです。
大体、見る前から「全3時間27分」という上映時間に圧倒、というより絶望させられていたのですが、さらに展開がとにかく遅くて、「最初の1時間 侍が集まるだけ」「次の1時間 村で戦闘以外が色々あるだけ」と、開始から二時間経ってもまだ野武士が襲ってこない……、なんてこったい。
二時間が過ぎたころ、ようやく野武士の偵察隊が現れてごちゃごちゃし始めるのですが、本格戦闘に突入するのは開始二時間半が過ぎたころから……、もう結構な長編映画でも一本終わったころですけど?
しかし、まぁ、全三時間半の映画なので、まだここから戦闘シーンが一時間有りまして、馬に乗った野武士に侍や農民が襲い掛かるシーンは確かに迫力が有りました。しかし、ここから戦闘尽くしで最後まで突っ走るのかと思ったら、途中で若侍(勝四郎)が村娘にうっかり手を出してしまい、そのため娘の親が激怒して娘を殴りまくるシーンが挟み込まれたりして、盛り上がりが一気にトーンダウン。それまでの高揚した雰囲気が、なんか妙な空気になってしまって、見ていて「えぇ……?」となってしまいました。
まあ最後は野武士を壊滅させてハッピーエンドになりましたが、とにかく長くて苦行にしか思えなかったです。というか一度で見る体力が無かったので30分×7回の連続ドラマ形式で見ました……
また、現代映画に比べてキャラの描き分けというかそういうのがあまり意識されていないような感じで、七人の侍の内
勘兵衛(志村喬) リーダー格
菊千代(三船敏郎) 世界の三船
勝四郎(木村功) 若侍
あたりはまあ顔と名前が一致しましたが、残りの四人は誰が誰やら……、最初に「平八」が死ぬのですが、平八って誰やねん状態。その後、色々死んでいきますが、印象が無いので誰が欠けたのかよく解らない……、とりあえず剣豪系のキャラが死んだときにはまあ分かりましたけど……
三船敏郎ってとにかく「どっしり構えた威厳のあるキャラ」のイメージしかなかったので、奇声を上げて奇天烈な行動をとるキャラを演じていてびっくりしました。
映画の途中に「休憩」が入ったのには笑ったなぁ。これを見たのは「80日間世界一周」以来です。なんというか、昔はおおらかだったのね。
とりあえず最後まで見たので義務は果たした感じかな。これで今後は「あの日本映画の至宝の『七人の侍』を見た!」と威張れ(?)ます。
年越し映画マラソン 七人の侍
BSプレミアム12月31日(日)午前9時33分~1時01分
【製作】
本木荘二郎
【監督・脚本】
黒澤明
【脚本】
橋本忍、小国英雄
【撮影】
中井朝一
【音楽】
早坂文雄
【出演】
三船敏郎、志村喬、津島恵子、島崎雪子、加東大介、木村功、千秋実、宮口精二、稲葉義男、土屋嘉男 ほか
製作国:
日本
製作年:
1954
備考:
白黒/スタンダード・サイズ