【経済】感想:NHK番組「シリーズ 欲望の経済史~日本戦後編~」第6回(最終回)「IT化 グローバル化 改革の嵐の中で 0s」

欲望の資本主義

シリーズ 欲望の経済史~ルールが変わる時~ http://www4.nhk.or.jp/P4384/
放送 NHK Eテレ。22:30~23:00。全6回。

【※以下ネタバレ】
 

第6回 『最終回 IT化 グローバル化 改革の嵐の中で 0s』 (2018年3月23日(金)放送)

 

あらすじ

3月23日金曜
NHKEテレ1 午後10時30分~ 午後11時00分
シリーズ 欲望の経済史[終]~日本戦後編~ 最終回「改革の嵐の中で0s」


バブル崩壊の後遺症から立ち直れない閉塞感漂う中「抵抗勢力」との対決も辞さないと宣言した小泉純一郎首相は「聖域なき構造改革」を標榜。大蔵省が財務省となる省庁再編、銀行も統廃合、日本経済は新たな局面を迎えた。起業ブームもあり新たな時代の始まりを予感させたが、そこでも「想定外」の事態が?様々な光と影が交錯。リーマンショックは何をもたらした?世界で進行したのは?日本再生の可能性を見出すべくゼロ年代を再考。


【ゲスト】早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問…野口悠紀雄,慶應義塾大学 教授…坂井豊貴,【語り】首藤奈知子,【朗読】園部啓一

 経済の専門家の野口悠紀雄・坂井豊貴両氏の対談の形で、戦後経済を分析していく番組。


 2000年代に突入すると、バブル崩壊から脱するために改革の嵐が吹き荒れた。銀行の統廃合、大蔵省他の解体・改変。


 2001年小泉純一郎が総理になる。「聖域なき構造改革」をうちだす。企業も成果主義を導入。2003年派遣法が改正され、製造業へのの派遣が許可される。デイトレーダーの出現。


 2001年の大規模小売店舗立地法で、地方に巨大なにショッピングモールが次々と建設された。


 株価は平均2003年に底値をうった。


 しかしそうこうしている間に、中国は経済成長を続け、2010年に中国がGDPで日本を追い抜いて世界二位になった。今は中国のGDPは日本の2.5倍ある。それに中国のIT産業は急成長している。一人当たりGDPで中国が日本を抜く日が来るかもしれない。


 2000年代はネットが急速に普及、1999年スタートのiモード2ちゃんねる


 日本には経営者がいない。単に会社の中で偉くなっただけ。アメリカには職業としての「経営者」がいるが日本にはいない。


 IT革命は競争を促進すると思われたが、現実は逆。グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、といったメーカーが独占状態。さらにAI時代にはビッグデータが必要だが、そういうデータが入手できるのは前述の大企業だけ。より格差が加速する可能性がある。


 2006年、ライブドア事件


 2008年リーマンショック。日本の株価も暴落。多くの派遣が首を切られた。日本は過酷な格差社会と化していた。


 日本の若者はメガバンクや航空会社など安定した大企業に就職したがる。アメリカは真反対で将来ブレイクしそうな新興企業に就職したがる。しかし大企業が安定を保障するかといえば、かつて金融機関が破たんしまくったし、シャープや東芝のあの有様である。デカいから安心という時代ではない。

感想

 ついに現代に追いつきました。今回の内容はキツイ……、就職氷河期とか派遣とかリーマンショックとか、見ていて憂鬱になるネタが満載。まあ能力が有って金を稼ぎまくって幸せ一杯老後も安泰という富裕層は鼻歌歌いながら気楽に視聴できたでしょうが、そうじゃないこちらとしては見ていて陰鬱な気分になりました……、はぁ。辛い時代だよ…… こんな人生送るとは子供の頃は思ってなかったよ……
 
 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

「シリーズ 欲望の経済史~日本戦後編~」内容・感想まとめ

perry-r.hatenablog.com
 
 
戦後日本経済史 (新潮選書)