【インタビュー記事】ブシロード木谷高明氏「オタクはいなくなった」に共感

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 ブシロードのボスの木谷高明氏のインタビュー記事。この人のインタビュー記事はいつも読んでいて面白いのですが、今回は特にオッと思うところが有りまして。
 

ブシロード木谷高明氏のエンタメ仕事術(後編) “勝ち組感”をつくるための広告手法 : ニュース - アニメハック
http://anime.eiga.com/news/106061/

anime.eiga.com

 
 

●インタビュー内容(抜粋)

ちょっと前まで僕は、「流行っている感」が大事だと言っていましたが、今はもう違います。「勝ち組感」が大事なんです。


エンタメも情報も多い。そんななかから、お客さんは自分が楽しむために大切な時間とお金を使わなければいけない。「楽しむ」ってことは、時間とお金をそれに対して“張る”ってことですよね。だったら、半年後になくなっているような「負け組」には張りたくでしょう。だから、勝ち組がさらに勝つんですよ。


――見るテレビアニメを決めるときも、そういうところがあるかもしれません。自分が本当に好きなものというより、これを見ていればみんなと話ができるとか、これを見ておけば間違いないというか。


木谷:そういう意味でいうと、オタクはいなくなった……いや、みんな何が面白いのか分からなくなったという言い方のほうが正確かもしれません。だから、方向性がしめされて道筋ができると、みんなワーッと集まるわけですよ。

 

●感想

 この辺り、鋭いなぁと思った。

 最近のアニメのネットでの話題になり方って、まさにこの「勝ち馬がはっきりしてからそれに乗る」って感じ。

 「自分が見て気に入ったから、いてもたってもいられなくて話題にした」というのではなくて、「ツイッターとかで話題になっているから、自分も面白がることにしよう」みたいな。

 ある作品が話題になる→勝ち馬に乗る奴が増える→もっと話題になる→もっと勝ち馬に乗る奴が増える→……、というフィードバックで、ごく一部作品だけが異常に持ち上げられて、他は全て振り落とされる。

 そのフィードバックの果てでは、誰もかれもそれしか見なくなるので、だからこそ「最近のアニメでは物語は死んだ」とか的外れコメントを描く人間も出て来ると。

 まあ良い悪いじゃなくてそういうご時世になったということでしょうね。
 
 
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