【ドラマ】感想:ミステリードラマ「満願」第3話(最終回)「満願」

満願 (新潮文庫)

満願 | NHK ミステリースペシャル https://www.nhk.or.jp/dsp/mangan/index.html
放送 NHK総合。全3話。

【※以下ネタバレ】
 

米澤穂信のベストセラーミステリー短編集『満願』の中から、
「万灯」「夜警」「満願」を3夜連続でドラマ化。


2014年のミステリー界で、史上初めて「このミステリーがすごい!」「週刊文春ミステリー・ベスト10」「ミステリーが読みたい」のそれぞれで1位になり、3冠に輝いた『満願』。この中から短編3作品をドラマ化します。緻密な謎解きはもちろんの事、岐路に立たされた人間の葛藤、業などを精細に描きだすミステリードラマです。

 

第3回(最終回) 『最終夜 満願』 (2018年8月16日(木)放送)

 

あらすじ

最終夜「満願」
総合:8月16日(木) 夜10時から10時59分


美しき下宿屋の女将が守りたかったもの
鵜川妙子が、殺人事件の裁判の控訴を取り下げる。弁護士の藤井は控訴を主張していたのに。妙子は、藤井が学生時代に世話になった下宿の女将であった。苦学生であった藤井が弁護士になれたのは、優しい妙子の支えがあったからである。しかし夫の借金のため家計は苦しく、ある日妙子は、返済を強要する金貸しを殺害した。いったい、なぜ?


おもな登場人物
藤井 高良健吾
鵜川妙子 市川実日子
鵜川重治 寺島進

 
 法律を学ぶ苦学生・藤井は、畳屋を営む鵜川の家に下宿させてもらうことになり、妻の妙子からは、身の回りの事だけではなく、精神面、さらに金銭についても世話になる。その支えがあり、藤井は大学在学中に司法試験に合格することができた。

 その妙子が殺人で裁かれることになり、駆け出し弁護士の藤井は弁護を引き受けることになった。鵜川は店が上手くいかなくなったあと、金貸しから借金をしたもののその金を遊興に使い果たした挙句、病気で倒れてしまっていた。妙子は金貸しから返済を迫られ、相手を自宅に招き、包丁で刺し殺したのだった。

 犯行現場にかかっていた掛け軸からは、殺害時の被害者の血液が検出されていたが、その掛け軸は妙子の実家に伝わる家宝だった。藤井は妙子が被害者を殺すつもりで呼び出したのなら、家宝が汚れるような危険を冒す筈は無く、つまり今回の事件は突発的におきた正当防衛だと主張する。しかし結局懲役十年の判決が下されてしまう。

 やがて鵜川は病気で亡くなり、妙子は藤井に財産を処分して借金を返済するように頼み、また控訴はしないという。藤井はまだ勝てる見込みがあると主張するが、妙子は考えを変えなかった。


 数年が過ぎた。ある時藤井は事件の証拠資料を見直し、掛け軸に付着した血液が、偶然ついたのではなく、妙子によってわざと付けられた事に気が付く。鵜川家の財産は借金の返済のため全て取り上げられたが、殺人の証拠品となった掛け軸はその対象にはならなかった。藤井は妙子の狙いがこれだった事を悟る。


 事件から10年後。立派な弁護士事務所を構える藤井の元に、刑期を終えた妙子が連絡してきた。藤井は妙子のため警察から掛け軸を取り戻す力になろうと思う。

感想

 米澤穂信の短編作品のドラマ化。

 「ミステリー」というよりは「ちょっとした謎解きの有る一般ドラマ」という方が近い作品。そのためオチは拍子抜けだったが、まあ悪くはなかったかなと。
 
 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com