感想:特撮「仮面ライダービルド」第49話(最終回)「ビルドが創る明日」

仮面ライダービルド VOL.1 [DVD]

テレビ朝日 http://www.tv-asahi.co.jp/build/
東映 http://www.toei.co.jp/tv/build/index.html
放送 テレビ朝日系 日曜 8:00~8:30→途中から9:00~9:30。全49話。

【※以下ネタバレ】
 

第49話(最終回) 『最終話 ビルドが創る明日』 (2017年8月26日(日)放送)

 

あらすじ

 クローズ/龍我はエボルトを道連れに、二つの地球の間に出来た裂け目に消えた。あとはエボルトのエネルギーによって二つの地球が融合すれば「新世界」が誕生する。戦兎は龍我を連れ戻すため、ビルドに変身し自分も裂け目へと向かう。

 裂け目の中ではエボルトは、龍我を取り込んでまだ健在だった。エボルトは力を取り戻すためビルドの力を吸収しようとビルドに襲い掛かる。両者は裂け目の中で共に力を失っていくが、ビルドは最初期のフォームにまで戻りつつも、ついにエボルトを倒し、そのエネルギーにより二つの世界の融合は果たされた。

 戦兎が気が付くと公園の中で倒れていた。そこは10年前にスカイウォールの惨劇が発生せず、平和を謳歌している、戦兎が作ろうとした世界だった。そのため、龍我・美空・一海・氷室たちは元の世界とは全く別の人生を辿っており、誰も異人の戦兎の事を知るはずも無かった。戦兎は孤独をかみしめるが、そこに元の世界の龍我が現れる。龍我はエボルトの遺伝子を持っているため、新世界では異端の存在だったのだ。

 戦兎は龍我との再会を喜び、自分たちが元の世界で体験した戦いを全49話に分けて記録しようと言い出し、自分でナレーションを入れ始める。完結。


脚本:武藤将吾 監督:柴﨑貴行

感想

 良い感じの最終回でした。仮面ライダーで「世界を創り直す」とか壮大な結末で〆るのもが気に入ったし、オチは主役コンビの漫才シーンというのも良かった。過去二年「ゴースト」「エグゼイド」とイマイチのライダーが続きましたが、久々に良かったな。
 
 

総括

 評価は○(まずまず面白かった)。

 武藤将吾氏という新しい人材が参加したライダーで、一話目は妙に暗いテイストでどうなる事かと思いましたが、最終的には結構面白い作品となりました。

 ライダーシリーズは往々にして、設定を膨らませすぎて伏線が回収できなくなり「あの話はどうなった?」となることが有るのですが、ビルドは「日本が三つに分断されている」とか「主人公は記憶喪失」とか「殺人の濡れ衣を着せられた相方」とか小難しそうな設定を色々ちりばめながら、それらをきちんとさばいたのが見事でした。

 それどころか、武藤氏のアイデアが豊富すぎて、最初は『街で徘徊する怪人を自警団的にライダーが倒す話』だったので、このまま主人公の記憶を取り戻したり怪人の謎を解き明かしていて一年過ごすのかと思ったら、


実は政府の偉い人が悪の組織の一員
実はマスターも悪党だった
実は主人公こそ悪の科学者だった

戦争が勃発し北都ののライダーが攻めてきた
決闘に勝った

西都が攻めてきた
そもそもマスターは宇宙人に寄生されていた

宇宙人が悪のライダーに
地球が宇宙人に滅ぼされそう

最終的に地球を並行世界と合体させて〆


 と、どんどん話の枠組みが変化していくので付いていくのが大変でした。おかげでもう序盤の話の「スマッシュとかファウストとか、どういうアレだったんだっけ?」と細かい所が記憶から吹き飛んでしまうくらい中身が濃かったのですが、面白かったので良し。

 『毎回出現する怪人を倒していくうちに、色々とイベントが発生していく』のではなく、それどころか「毎回の怪人出現」すらなく、ひたすら連続ドラマで話を進めていくのが、従来の仮面ライダーノリというよりアメリカのヒーロー物のテレビドラマっぽかったのですが、これはこれで面白かったしね。よくたった一人で一年間49話を破綻もせずにシナリオを書き上げられたものだと感心します。
 
 
 ということで、「ゴースト」「エグゼイド」とハズレが二回続いた後の、久々にアタリライダーでした。
 
 

ありえない組み合わせで、
悪に立ち向かう新ヒーロー
その名は仮面ライダービルド!



■≪ベストマッチ!≫ウサギと戦車で実験開始?ありえない組み合わせのニューヒーロー!

  毎年、大きな衝撃とともに我々の前に姿をあらわす国民的ヒーロー・仮面ライダー。現在、絶賛放送中の『仮面ライダーエグゼイド』につづき、9月3日(日)から放送がスタートする新シリーズの全貌が明らかになりました。――その名は『仮面ライダービルド』。日本語で「創る。形成する。」という意味の<ビルド>を名に冠する新たな仮面ライダーは「天才物理学者」。戦いにおいてもまるで「実験」をするかのように、2つの成分を組み合わせて、あらゆる姿に変身をしていきます。


  仮面ライダービルドは変身ベルト <ビルドドライバー>に、変身アイテム<フルボトル>を2本装填することで変身します。フルボトルには「動物」や「機械」など、多種多様な成分がこめられており、それらの能力をボディに宿して、戦うことができます。さらに、2本のボトルの組み合わせの中には効果的で強力なパワーを発揮することができる、ベストな組み合わせ=≪ベストマッチ≫が存在し、必殺技を繰り出すことが可能となります。


  基本フォームは<ラビット>と<タンク>の組み合わせで変身する<ラビットタンクフォーム>。ウサギの跳躍力と戦車のパワーをあわせ持つフォームです。ウサギと戦車、一見すると相反する両者ですが、その能力が組み合わさったとき、果てしない力が生まれます。これこそベストマッチ!


 「さあ、実験を始めようか」――仮面ライダービルドは戦いの最中にフルボトルの組み合わせを実験しながら、目の前に立ちはだかる敵に合わせて「勝利の法則」を編み出して、敵を駆逐していくのです。


 火星で発見された謎の箱――<パンドラボックス>を開こうとした瞬間、突如出現した巨大な壁から物語ははじまる。<スカイウォール>と呼ばれる壁によって、日本列島は三つに分断され、それぞれに「東都」「西都」「北都」という首都が生まれた。そのうちの「東都」には<スマッシュ>と呼ばれる未確認生命体が出現…。人知れず人類を窮地に追い込んでいた。そのスマッシュの前に立ちはだかる一人の青年、その腰にはベルトが巻かれ、彼の手には不思議なボトルが握られていた。「変身!」――天才物理学者の青年は仮面ライダービルドに変身して、スマッシュに立ちむかうのだった!


 エグゼイドの≪レベルアップ≫による驚きの変身から、≪ベストマッチ≫なありえない組み合わせの変身へ。人類の平和のために戦い続ける仮面ライダーの新たな戦い、『仮面ライダービルド』の活躍にご期待ください。



CAST
桐生戦兎/仮面ライダービルド:犬飼貴丈
万丈龍我:赤楚衛二
石動美空:高田夏帆
内海成彰:越智友己
滝川紗羽:滝裕可里
氷室幻徳:水上剣星
石動惣一:前川泰之



STAFF
【原作】石ノ森章太郎
【脚本】武藤将吾
【音 楽】川井憲次
【クリーチャーデザイン】篠原 保
【チーフプロデューサー】佐々木基(テレビ朝日)
【プロデューサー】井上千尋(テレビ朝日)、大森敬仁(東映)、菅野あゆみ
【アクション監督】宮崎 剛(ジャパンアクションエンタープライズ)
【特撮監督】佛田 洋(特撮研究所)
【監 督】田﨑竜太 ほか
【制 作】テレビ朝日東映、ADK

 
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