【ゲーム】萌えゲーアワードの受賞作がなんか変だなぁと思っていたら……

萌え絵の教科書 増補改訂版 (三才ムックvol.997)


 2006年から開催されている「萌えゲーアワード」というイベントが有りまして
 

萌えゲーアワード オフィシャルサイト
http://moe-gameaward.com/top.html

moe-gameaward.com

 
 その内容は、
 

萌えゲーアワードとは、業界審査団体の審査を経て発売された全PCゲームタイトル(「18禁」「E15」「E12」「全年齢」問わず)から、毎年優れたゲームタイトルを選定・表彰するものです。 ユーザー投票によって年間ランキングを作成し、それらをもとに審査委員会が審査・選定致します。 PCゲーム業界の発展と活性化を目的とし、より多くの優れたゲームタイトルを広く紹介して参ります。

 
 とまあ、パソコンゲームの年間チャンピオンを決める大会的な物ですが、実質的には「18禁ゲーム」、いわゆる「エロゲ」のコンテストになっています。

 全パソコンゲームが対象なのに「萌えゲー」云々とはこれいかにという気がして仕方ないのですが、丁度その手のゲームを離れたゼロ年代後半頃からやっていて、しっかり記録が残っているので、「この年は何がヒットしたのか」というのが解って結構ありがたい、と思っていたのですが……、

 10数年分を一気に通しで見てみると「……? Keyとかリーフとかのゲームがまるでランクインしていないんだけど……? ゼロ年代にそんなことありうる?」と、ラインナップに違和感を感じることおびただしく。

 ゲッチュ屋のランキングの

美少女ゲーム大賞2017 -総合部門投票・結果発表- Getchu.com
http://www.getchu.com/pc/2017_g_ranking/

 
 と見比べてみると、全然違うとは言わないが、かなり違うとは言える……

 何故なんだろうと思っていたら、答えらしいものが見つかりました。

●萌えゲーアワードって結構アレらしい

2018年5月18日
41:萌えゲーアワードって実際どうなん? - とあるエロゲシナリオライターの日常(ひょうろくだま) - カクヨム
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881024505/episodes/1177354054885911952

kakuyomu.jp
  

 毎月「先月に発売したエロゲ」を対象に投票が行われ(投票期間が4月中だったら、3月発売のゲームが対象)、ユーザーは「1日に1票」投票することができる。

 得票数が最も高かった作品が月間大賞となる。

 そして1年の最後に、月間の得票数を持ち越した上で「その年に発売されたすべてのエロゲ」を対象に改めて投票を行い、年間ランキングを決定する。

 そのランキングをもとに選考委員が評定を行い、大賞やら準大賞やら○○賞とやらを決定する。

 

「工作が非常に容易で、おもしろい作品や話題になった作品ではなく熱心なファン――いわゆる信者――が多いゲームが1位になる可能性が非常に高く、そうやってがんばって投票して年間ランキング1位になったところで謎の選考委員が最終的なジャッジをするため、大賞をとれるかどうかわからない意味不明な企画」

 結論から言うと業界側でもそう思っている人は多く、大手メーカーほど萌えゲーアワードを重要視していない。

 現に、ここ数年はノミネートを辞退するメーカーが増えている。

 

 毎年の恒例となっているシナリオ賞なども、選考基準がさっぱりなので、「え、なんでこれが?」とユーザーの予想と乖離していることが多い。

 

 ここまで読んでくれたらわかるだろうが、ユーザー投票に信頼性がない上に軽視され、選考基準が曖昧で、選考委員の都合によって受賞作が増え、なおかつ意味のわからない賞を濫造するアワードなど、誰が重要視するだろうか。

 
 おいおい……

 まあ2006年の初回開催時点でも、ゲーム雑誌「PCエンジェル」誌上で匿名のミスターXなる業界通が、かなりきつい事を書いて批判していたのですが、10年経ってもうさんくさい賞のままなのか……、参考にしたのが間違いだったか。

 ゲームのコンテストと言えば、1990年代頃はパソコン通信(死語)のニフティサーブ内で、有志が手作りでコンテストをやって盛り上がったりしてましたけど、あの頃の熱気が懐かしいねぇ。EVEバーストエラーがぶっちぎりで勝ったとか、地味だった「ファントム」が好評価でニトロの人が直接お礼を書き込みに来たとか、色々思い出が有ります。
 
 
萌えキャラクターの描き方 顔・からだ編