感想:アニメ(新番組)「RErideD-刻越えのデリダ-」第1話「目覚めた場所」:安っぽいSFアニメ

夏への扉[新訳版]

TVアニメ「RErideD」公式サイト http://rerided.com/
放送 BS11

【※以下ネタバレ】
 

「もしも《あの時》に戻れたら......」「《あの時》、こう言っていれば......」。決して戻ることのできない過去に対して、誰もが抱いたことのある後悔の気持ち。けれども、《あの時》に戻れたら、すべてが思い通りになるのだろうか? 理不尽な現実を突き付けられた主人公が、さまざまな人物と出会い、困難を乗り越えながら仲間とともに旅する物語。そのキーワードは、「時間跳躍(タイムライド)」。少女を救うことはできるのか? 世界に迫る悲劇を回避する道はあるのか? 「時間跳躍(タイムライド)」に秘められた真実とは──。

 

第1話 目覚めた場所

 

あらすじ

 2050年。リビルド社の開発したロボット「ディジィ」は、もはや社会に不可欠な存在と化していた。リビルド社の技術者デリダは、同僚ネイサンと共に、ディジィに危険なバグがあることを突き止め、上司のアンドレイに報告しリコールを求める。そのバクばディジィに同時に同一の命令を出すと暴走するという物だった。しかしアンドレイはそんな状況は起こり得ないと、二人の話に取り合おうともしなかった。

 デリダは会社の創設者で父親でもあるジャキスに話を持ち込むが、ジャキスからはこの話は忘れろと言われて憤慨する。やがてデリダとネイサンはアンドレイの一味から命を狙われる。実はアンドレイたちは戦争にディジィを投入しており、バグがあるなどという事実は隠さねばならなかったのだった。ネイサンは射殺され、デリダは謎めいた少女の幻に誘導されるようにさ迷ううち、地下の冷凍睡眠設備に転落し、強制的に眠らされてしまう。

 デリダが目覚めてみると、外界は戦争で荒れ果てていた。


脚本:古怒田健志佐藤卓哉   絵コンテ:祝浩司/佐藤卓哉   演出:祝浩司   総作画監督:渡辺浩二   作画監督:鎌田 均/沼田 広/輿石 暁   美術監督:春日美波

感想

 評価は△。

 今時珍しい本格風味のSFアニメ。しかし、スタッフの手に余る題材を扱ってしまったようで、とにかく安っぽい。

 大手会社の社員が会社の秘密を知ってしまって上司に狙われるとかいう大筋からして陳腐だし、デリダやネイサンがロボット技術者のくせに、全然つながりも何もない時間跳躍も研究してました/してますぅ、とかいうのが馬鹿馬鹿しいし、終盤殺し屋軍団に追われたデリダがうっかり足を滑らせると地下施設に転落し、有無を言わさず冷凍睡眠されちゃいましたぁ、という流れに至ってはもう失笑するしかなかった。


 デリダにとってついこの間まで子供だったマージュが成長して凄い美人になってました→恋仲になりました、とかいうロマンチック展開をやりたいのでしょうが、一話のシナリオのポンコツぶりを見る限り、クオリティの高い感動話にはとてもなりそうにない……


 早急に見切りをつけることになりそうですわ、これは。
 
 

RErideD-刻越えのデリダ


制作会社
ギークトイズ


スタッフ情報
【監督】佐藤卓哉
【キャラクター原案】安倍吉俊
【シリーズ構成】古怒田健志
【アニメーションキャラクターデザイン】渡辺浩二
【副監督】祝浩司
【デザインワークス・世界観設定】コレサワシゲユキ(デジタルノイズ)
美術監督】春日美波(草薙)
色彩設計佐藤直子
【撮影監督】松井伸哉(チップチューン
【3Dディレクター】濱村敏郎(ワイヤード)
【編集】後藤正浩(REAL-T)
【音楽】井内舞子
【音響監督】長崎行男
【音楽制作】KADOKAWA
【音響制作】HALF H・P STUDIO
【製作】RErideD partners



音楽
【OP】QUADRANGLE「PARADOX」
【ED】マージュ(CV:M・A・O)、ユーリィ(CV:茜屋日海夏)「トキノツバサ」


キャスト
デリダ・イヴェン:小野賢章
マージュ・ビルシュタインM・A・O
ユーリィ・ディートリヒ:茜屋日海夏
ヴィドー・フェルカー:佐々木啓夫
マユカ:本渡楓
グラハム:山本和臣
ドナ:小林ゆう
ネイサン・ビルシュタイン櫻井孝宏
ハンス・アンドレイ:稲葉実
ジャキス・イヴェン:松田健一郎

 
夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)