感想:アニメ「ゾンビランドサガ」第12話(最終回)「グッドモーニング アゲイン SAGA」:色々な意味で衝撃の最終回

ゾンビランドサガ 合皮パスケース B

TVアニメ「ゾンビランドサガ」公式サイト https://zombielandsaga.com/
放送 BS11。全12話。

【※以下ネタバレ】
 

第12話(最終回) グッドモーニング アゲイン SAGA (2018年12月20日(木)深夜放送)

 

あらすじ

 フランシュシュのアルピノでのライブが4日後に迫っていたが、相変わらずさくらはフランシュシュのメンバーから距離を置き、アイドル活動に興味を示さなかった。フランシュシュのメンバーはなんとかさくらにやる気を起こさせようとするが、さくらは皆のそういった態度に却って拒否反応を示す。記憶の戻ったさくらは、物事を斜めに構えて見る性格で、「持ってない」自分がライブに参加すれば、ライブが失敗してしまうとまで言い出す。

 しかしライブ2日前の夜、ついにゆうぎりがさくらを張り倒し、今までフランシュシュをまとめて引っ張って来たさくらには、記憶が有ろうが無かろうが、自分たちと一緒にライブに参加する義務があると言い放つ。さらに、さくら抜きでライブを成功させるくらいなら、さくらと一緒のステージで失敗した方がましだとまで言う。その言葉に気圧されたさくらは、不承不承ライブに参加することを決める。さくらは記憶は失ったものの、過去の練習でダンスを体が覚えていた。

 ライブ当日、佐賀県爆弾低気圧が襲い、佐賀は史上最高の降雪量となってしまうが、フランシュシュのファンは続々とアルビノに到着し、会場は大入り満員となる。

 ところが、ライブスタート直後、積雪の重みで建物が壊れ始め、メンバーを巻き込んでステージが崩壊してしまった。しかしフランシュシュのメンバーは、その状態からライブを再開し、観客を大熱狂に巻き込んでみせる。結果的にライブは大成功に終わり、さくらはステージ崩壊のショックで記憶を取り戻し、仲間と共に観客のアンコールに応える。

 ライブ後。雑誌記者が純子・愛・リリィの写真を見て唸っているシーンで〆(完結?)


感想

 いやー、面白かった、ラスト2分を除けば。

 さくらのフランシュシュ脱退の危機→強引にライブに参加させる→色々トラブル連発→それを乗り越えて大成功、という流れはお見事で、アンコールのシーンにエンディングのクレジットが重なる構成とか素晴らしくて、こりゃ良い物を見たなぁと思ったのですが……

 その後の余分なシーンがねぇ……、あのおじさんが写真を見ているシーンのせいで、余韻が一気に醒めてしまったというか……、あれは入れないでほしかったなぁ…… ホント残念。アレを除けば凄く良かったのに。


総括

 評価は○。

 序盤はほどほどに面白く、中盤はめちゃくちゃ面白かったのですが、最終回が、厳密には最終回の最後の最後が微妙だったのが……、そうでなければ二重丸評価確実だったのに……


 2008年。アイドルを夢見る少女「源さくら」は、オーディションの申込用紙を投函しようと家を飛び出した途端、トラックに跳ね飛ばされて死んでしまった。10年後。目覚めたさくらは、自称プロデューサー「巽幸太郎」から、自分は佐賀県を救うためにゾンビとして蘇生させられたことを教えられる。さくらは訳も分からぬまま、他の六人のゾンビ少女たちとともに、佐賀県を救うグループアイドルとして活動することになってしまい……


 「佐賀県」「ゾンビ」「アイドル」という、どう考えても一つにまとまりそうなない三題噺で作られた驚異のアニメ。放送前は厳重に情報が伏せられており、詳細なストーリーどころか、ジャンルも、番組の方向性(シリアスなのかお笑いなのか)すら不明だったので、第1話を見た時のインパクトの凄かったこと(笑) ゾンビ少女が七人集まってグループアイドルという設定も強烈でしたが、なによりタイトルの「サガ」が「物語」的な意味の横文字ではなく「佐賀県のサガ」だった、のにはクソ笑いました(笑)

 序盤の、駆け出しアイドルたちが殆どぶっつけ本番で仕事をこなしていく展開はコミカルで楽しかったし、さらに中盤からは各キャラクターの生前の人生を絡めたエピソードになっていき、シリアス要素が加わった事で面白さが倍増。毎回視聴前の期待値のさらに上を行くクオリティのエピソードが連発され、もう心の中の評価がぐんぐん上昇していきました。

 最初はお笑い重視でしたが、途中からきちんとアイドル物として楽曲やライブのパフォーマンスに力を入れるようになったのも評価高し。

 終盤3エピソードは、メインヒロインのさくらの過去を扱った話となり、諸々のトラブルを乗り越えてフランシュシュが一つ上のステージに行く、という展開で大いに盛り上がって、良いラストだったねと思ったのですが……

 そのあと、なんでまだ続きが有るの? マスコミのおじさんが純子・愛・リリィの写真を見るシーンを入れてしまったことで、ライブの余韻がなんか変な感じに断ち切られてしまい、凄く微妙な心持になってしまいました…… まあアニメ第二期を期待しての引きなのでしょうけど、ちょっとやり方がなぁ……、良い感じに興奮していたのに、最後に一気に醒めてしまいました…… これで第二期が無かったらどうするの……?


 今期放送されたアニメの中では屈指の面白さで、次回が楽しみで楽しみで仕方なかった作品で、ラストもほぼ完璧な出来だっただけに、締めが微妙だったのが凄く残念です。こうなったらさっさと第二期を放送してもらって、このモヤモヤ感を吹き飛ばしてもらうしかありませんな。
 
 

ゾンビランドサガ


いつもの朝。いつもの音楽。いつもの自分。
7人の少女たちの安寧は、突如崩壊する。
死して蠢く、ゾンビによって……


否応なく踏み込んだ世界、そこは“最高×最悪のゾンビワールド”
少女たちの願いは、たった一つ。
「私たち、生きたい。」
これは、少女達が起こす奇跡の物語。


ユーリ!!! on ICEMAPPA × 「おそ松さんエイベックス・ピクチャーズ ×「ウマ娘 プリティーダービー」Cygames
の3社が偶然にも手掛けた100%肉汁オリジナルアニメが誕生!
年齢も性別も時代も超えて、びんびんに刺激する『新感覚ゾンビ系アニメ』の幕がいま上がる。



制作会社
MAPPA


スタッフ情報
【原作】広報広聴課ゾンビ係
【監督】境宗久
【シリーズ構成】村越繁
【キャラクターデザイン】深川可純
美術監督小倉一男
【撮影監督】柳田貴志
色彩設計】佐々木梓
【編集】後藤正浩
【音楽】高梨康治
【音楽制作】エイベックス・ピクチャーズ
【音響監督】境宗久
【音響制作】dugout
【製作】MAPPAエイベックス・ピクチャーズ、Cygames



キャスト
巽幸太郎 宮野真守
源さくら 本渡楓
二階堂サキ 田野アサミ
水野愛 種田梨沙
紺野純子 河瀬茉希
ゆうぎり 衣川里佳
星川リリィ 田中美海
山田たえ 三石琴乃
警察官A 吉野裕行
ロメロ 高戸靖広

 
 
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徒花ネクロマンシー
光へ