【TRPG】30年前のコンプテーク連載「ロードス島戦記」秘話を水野良氏が語る

ロードス島戦記RPG

ゲーム好きの少年が考えた世界観が「ロードス島戦記」へ。日本のファンタジーシーンに大きな影響を与えた水野 良氏にインタビュー - 4Gamer.net
2018/12/29 00:05
https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20181226095/

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小説家としての“水野 良”とは,どういった人物なのか。今回は,氏の人物像に改めてフォーカスを当て,ゲームとの出会い,リプレイ連載の内幕,そしてなろう系ファンタジーなどについて,いろいろと話を聞いた。

 
 という感じで、今までになかった(いやまあ有ったかもしれないけど)、水野良氏の生い立ち的なところから語ってもらうインタビュー。色々面白いです。

●プレイしたゲーム

 若いころは「バルジ大作戦」とか「Dune」とか「Civilization 文明の曙」とか「Magic Realm 剣と魔法の国」とかTITAN タイタンの掟」をプレイしていたとか。なんか今までTRPGオンリーの人みたいに思っていたので意外でしたが、考えてみれば80年代からゲーマーであれば、納得できなくも無いラインナップです。そしてこれらを調べずにどんなタイプのゲームか解る人は間違いなくおっさんです(笑)
 
 

●手でマップを描く

地図を作ったのはTRPGを遊ぶようになってからです。ホビージャパンさんが発売していた「デザイナーズキット」のヘックスマップを使って,1マスずつ地形を埋めていきました。「火竜山」「風と炎の砂漠」「帰らずの森」,そして「大直崖」と書いて「グレート・ストレート・クリフ」とフリガナを振る……いやぁ,厨二です(笑)。

 
 デザイナーズキット、くっそ懐かしい(笑) これ、何かというと、要するに白紙に六角マス目(ヘックスマップ)が書いてある、ただそれだけの商品なんですよね。で、これを何に使うかというと、自分でデザインしたゲームのマップを手で描くんです。DTPとかが当たり前の現代では考えられないニーズの商品ですよね。いやぁ1980年代の匂い(笑)
 
 

●最大のライバルは福袋(笑)

水野氏:
 そもそもTRPGという“沼”自体が面白いものなので,僕はただ“いい沼”を書けば良かったんでしょうね。第1シーズンの人気投票は最終的に2位まで上がりました。

4Gamer
 あの時の勢いで2位ですか。1位は何だったのでしょう?

水野氏:
 コンプティーク名物の「ちょっとHな福袋」(※19)でした。

 
 ここ、腹を抱えて笑いました(笑) TRPGネタで出渕イラストでも、なおエロゲー情報には勝てなかったと(笑)
 
 

●コンプは総合娯楽雑誌だったしなぁ

4Gamer
 コンピューターゲームの雑誌でTRPGの記事が,人気投票1位を取るというのもすごいことなんですが,あの頃にTRPGに入門した人は,みんなロードス島戦記のスタイルを真似したと思うんです。

 
 コンプティークって、戦うコンピューターゲーム誌とかなんとかそんなコピーだったと思いますが、他誌と違ってコンピューターゲーム一辺倒ではなかったからなぁ。ロードス島みたいなTRPリプレイも有れば、クロちゃんのRPG千夜一夜とかいうコラム、漫画(麻宮騎亜が描いていた)、犯人当てクイズ「グレアム氏の事件簿」、とか色々な事やってましたからねぇ。ミュージシャンのジャガーも確かコラム持っていたし(笑) よってTRPGモノが一位になるのも不思議では無いという気がする。
 
 

TRPGリプレイのスタンダード

4Gamer
 とはいえ,ロードス島戦記の影響を受けたプレイヤーは,やはり多かったと思うんですよ。

水野氏:
 ありがとうございます(笑)。あれは,みんながまだTRPGやファンタジーについて知らないなか,目標となるスタイルがあったほうがいいのではと考えて書きましたからね。それが伝わったのならなによりです。

 
 あれはホント参考になったよねぇ。1986年頃は本家(?)のホビージャパンタクテクスもトラベラーのリプレイを乗せていたくらいで、ファンタジーTRPGリプレイとかはまだ黎明期だったから、読みながら「こんな風にプレイする物なんだ!?」と勉強させてもらいました。

 まあその後はF.E.A.R.型のふざけたリプレイが蔓延するようになったので、TRPGのリプレイという物は嫌悪の対処でしか無くなりましたが……
 
 
 とまあ30数年前の事に思いをはせる記事で、読んでいて面白うございました。アラフィフ世代には刺さる記事だと思います。
 
 
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ロードス島戦記