【数学】数学の難問「モンティ・ホール問題」の超解りやすい説明

Newton(ニュートン) 2019年 04 月号 [雑誌]

科学雑誌ニュートン最新号(2019年4月号) 統計と確率 | ニュートンプレス
https://www.newtonpress.co.jp/newton.html

わかる! 役立つ! 統計と確率
データ社会といわれる現代。「統計と確率」こそ,今を生きるすべての人の必修科目だ。
数字の裏にある真実を見抜き,合理的な選択肢を選ぶための基礎知識を身につけよう。

 
 科学雑誌ニュートンの最新号「2019年4月号」のメイン特集は統計と確率についてで、ガチャの当たる確率はぼんやり理解しているよりはるかに低いとか、偏差値が100以上が有りうるとか、日常の中で触れる確率や統計についての話題が満載で読みごたえが有りました。

 さて、その中で特に目についたのが「モンティ・ホール問題」。この話題は何度読んでも良く解らなかったのですが、ニュートンの説明でもよくわからないので、一念発起して調べ回ってみて、ようやく、ようやく理解できました。ここまで長かったわ。


●モンティ・ホール問題とは?

 数学の確率についての問題ですが、答えが理解しづらい事で有名です。内容は、モンティ・ホールという人が司会を務めるテレビ番組でのゲームがテーマとなっています。こんな感じです。


1)箱が3個あり、一つだけ当りが入っていて、他は全て外れです。挑戦者は当りの箱を言い当てれば勝ちです。
2)司会者(モンティ氏)は、どの箱が当りか外れかを知っています。
3)挑戦者はまず当りだと思う箱を選びます。
4)続いて司会者は、残りの箱二個の内から外れの箱を一つ選んで除外します。
5)挑戦者は、残った箱二個から改めて当りと思う方を選び直すことができます。ここで挑戦者は別の箱に変えるべきでしょうか? それとも最初に選んだ箱をそのまま選び続けたほうが良いのでしょうか?


●答えは……

 普通の人なら『結局これは二個の箱のどちらかに当りが入っているという賭けだから、どちらを選んでも確率は1/2。つまり最初の箱のままでも、別の箱に選び直しても、確率的に変りはない』と考えるのではないでしょうか?

 しかし実は答えは「最初の箱を選ぶと当たりの確率は1/3」「箱を選び直すと当たりの確率は2/3」「つまり選び直した方が当たりやすい」……

 「えっ? 何で?」と思いますよね。みんながみんなそう思っているらしく、ウィキペディアのモンティ・ホール問題のページを見ると色々書いてあるのですが、説明がややこしすぎて全く納得できない……


●箱の数を増やせ!

 しかし、色々調べ回って、ようやく腑に落ちましたよ。この問題は箱を100個に増やすと理解しやすくなりました。


◆ステップ1

 挑戦者はまずある箱を選択したとします。この時「選んだ箱」が当りの確率は「1/100」です。これは殆ど外れといっても良いでしょう。また「それ以外の箱(99個)」が当りの確率は「99/100」です。

 ここで便宜的にグループ分けをします。
 第1のグループは「最初に選んだ箱1個だけ」しかありません。
 第2のグループは「残りの箱99個」です。

 ここで、どちらのグループに当りが有るか言い当てれば挑戦者の勝ちとします。どちらを選びますか? 簡単ですよね。第2のグループです。確率的には99/100なのですから。



◆ステップ2

 続いて司会者は「選んだ箱」以外の99個の箱から外れの箱「98個」を選んで除外します。ここで一瞬「え、なんでそうなる?」と思ったのですが、しかしよくよく考えると、これは箱が三個の時と同じ事で、

 箱が全部で3個の時:外れの箱「1個」を除外することで、残りの箱は「2個」になり、二択問題になった
 箱が全部で100個の時:外れの箱「98個」を除外することで、残りの箱は「2個」になり、二択問題になった

ということなのでした。


 ここで先のグループ分けをまた持ち出します。
 第1のグループは「最初に選んだ箱1個だけ」しかありません。
 第2のグループは「残りの箱99個から外れを取り除いた、ただ1個の箱」が有ります。

 ここで、どちらのグループに当りが有るか言い当てれば挑戦者の勝ちとします。どちらを選びますか?

 第1のグループの箱は自分があてずっぽうに選んだ、確率1/100の箱しかありません。
 第2のグループの箱は、確率99/100の箱の中から司会者がわざわざ選んで残してくれた一個です。

 当然第2のグループの箱の方が猛烈に当たりそうですよね。



◆ステップ3

 さあ、どうでしょうか。このように、グループわけで考えてみると、最初に(自分が適当に)選んだ箱一個と、その後で(当りを知っている司会者が操作して)残った箱一個は、確率的に全く別の物だと解ります。これはどう考えても、選択し直したほうが当たる確率は高い、のです。


箱3個 最初の箱を選ぶと1/3 残りの箱を選び直すと2/3
箱10個 最初の箱を選ぶと1/10 残りの箱を選び直すと9/10
箱100個 最初の箱を選ぶと1/100 残りの箱を選び直すと99/100
箱1000個 最初の箱を選ぶと1/1000 残りの箱を選び直すと999/1000


 とそういう事になります。ようやくスッキリしたぁ。
 
 
モンティ・ホール問題 テレビ番組から生まれた史上最も議論を呼んだ確率問題の紹介と解説