【映画】感想:映画「カメラを止めるな!」(2018年:日本)

カメラを止めるな!  [Blu-ray]

金曜ロードシネマクラブ|日本テレビ http://www.ntv.co.jp/kinro/index.html
放送 日本テレビ系 2019年3月8日(金)

【※以下ネタバレ】
 

製作費300万円と超低予算で制作され、2018年6月、都内2館で公開スタート。2018年の映画界を代表する話題作がテレビ初放送!! 


監督は「100年後に見ても面白い映画」を作ることをモットーに掲げる上田慎一郎。新人監督と無名の俳優たちが作り上げた、これまで誰も見たことがない最高のエンターテインメント作品。数年間かけて練り上げられた脚本と、長回し(ワンカット)での撮影への挑戦。見る者をアッと言わせる仕掛けの数々と予想をはるかに超えるストーリー展開に、一瞬も目が離せなくなること間違いなし!ゾンビ映画でもなければコメディ映画でもない超A級のエンターテインメント作品をぜひお楽しみください。


また放送中は副音声で上田監督と出演者による生トークを実施!撮影の裏話やマル秘エピソードなどカメ止めファンはもちろん映画を観たことがない方でも楽しめる生解説にご期待ください!

 

あらすじ

 とある廃墟でゾンビ映画の撮影が行われていたが、監督はヒロインの演技が嘘くさいと言って数十回のやり直しを要求し、現場にギスギスした空気が漂っていた。巷の噂では、その場所はかつて旧日本軍が人体実験をしていたという。

 そんな時、突然スタッフの一人がゾンビ化して別のスタッフに襲い掛かってきた。本物のゾンビが現れたことで撮影現場は大パニックとなるが、監督だけはこのハプニングを却って歓迎し、嬉々として殺戮の様子を撮影し続ける。ヒロインは必死で逃げ回り、最後にゾンビ化したスタッフや俳優を皆殺しにして一人だけ生き残って〆。

 直後、画面に「ONE CUT OF THE DEAD」という作品タイトルとエンドロールが流れ始める。(※すなわち今までの『撮影スタッフがゾンビに襲われた』云々は全て作り事だった)。


 一か月前。監督の日暮のところに「インターネットの生中継番組で、ゾンビ物をオールワンカットで撮影して放送する」という作品「ONE CUT OF THE DEAD」の企画が持ち込まれた。日暮はその仕事を引き受けるものの、撮影直線になって、役者が二人交通事故で来れなくなり、日暮と元女優の妻が代役で出演する羽目に陥る。その後も俳優が調子を崩したり、本番中に飲酒で前後不覚になったり、と、トラブルがひっきりなしに続くが、それでもなんとか全員の頑張りで放送は無事終了した。


 という話自体が、また一つの作り事だった。というオチで〆。


感想

 評価は○(ぎりぎり)。

 世間の評価と自身の評価に天と地ほども差が出てしまった作品でした。(断っておくと私の評価は「地」の方です)。)


 公開時に世間で物凄い評価を受けていたのを知っていたので、さぞ斬新で素晴らしい内容かと物凄い期待をして視聴したら、終わった後は「え…? えぇ……?」と失望の意味で呆然となってしまいました。


 冒頭からの40分ノーカットの「ゾンビ物」パートは、30分過ぎ頃に、手持ちカメラの撮影者が転んだとしか思えない状態になった時点で「こんな映像を無意味に入れるはずない。そもそもこの撮影者は誰なんだ?」と考えれば、このゾンビ展開自体が「劇中劇」だというのは容易に想像がつきました。

 だから、40分あたりに「ONE CUT OF THE DEAD」のエンドロールが始まっても「まあ、そんなこったろうと思ってました」でしか無かったですし。


 そして、そこからさらにひねりを入れて来るのかと思ったら、それ以降は延々「「ONE CUT OF THE DEAD」の撮影の裏ではこんな事が起きてましたぁぁぁ~(笑) さあ、観客は笑って笑って~(笑)」みたいなつんまんない裏側の話がはじまっちゃって失望甚だしく。まあ映画撮影時のドタバタコントは、そこそこは面白かったですけど。

 で、『一度やったネタならもう一度重ねて来るんじゃね?』と待ち構えていたら、やっぱり最後の最後に「映画撮影コント」自体も何かの作品だった(エンドロールが出そう)というオチになって、またまた予想が的中してしまったという。


 うーん、そりゃまあ、それなりには面白い話でしたよ? ええ。でも、これが2018年に日本映画界を騒然とさせた作品で、日本アカデミー賞優秀賞を8部門も制覇しました、とか言われたら、「はぁ?」でしかないんですけど。

 大体ネタばらしが早すぎるよ。ラス前10分まではゾンビ物で通して、最後の最後に「実はすべて作り物でしたぁ」とかにすれば「えっ、騙されたっ!」とかなったかもしれませんが、40分過ぎにネタバレしちゃったらねぇ? 

 なんつーか、期待度が高すぎましたなぁ。
 

https://kinro.jointv.jp/lineup/20190308
2019.3.8 よる9時~11時4分放送
カメラを止めるな!


SNSなどで瞬く間に口コミが拡がり
社会現象を巻き起こした異例の大ヒット作!!


ストーリー
巧みな構造と緻密な脚本
観たら絶対に人に勧めたくなる1本!


関東近郊の廃墟となった浄水場跡。そこでは、ある映画の撮影が行われていた。ショートパンツがよく似合うヒロイン(秋山ゆずき)が、ゾンビになってしまった恋人(長屋和彰)に追い詰められ、彼に自らの運命をゆだねる……


映画のクライマックスの撮影は、監督(濱津隆之)がなかなか納得できず、難航中。そんな監督と長い付き合いのヘアメイク(しゅはまはるみ)は、クールダウンのために休憩を提案する。疲労困憊のヒロイン役の女優…。突然ヘアメイクがロケ現場の“ウワサ”を語り始めた。そこは昔日本軍が、ある人体実験をするために作ったというのだ。浄水場に漂う禍々しい雰囲気を感じ取った俳優たち。沈んだ場の雰囲気を変えようと、世間話を始める3人だったがその頃、建物の外では様子がおかしくなったカメラマン(細井学)が助監督(市原洋)に襲い掛かっていた!



キャスト/スタッフ
出演
<日暮隆之> 濱津隆之
<日暮真央> 真魚
<日暮晴美> しゅはまはるみ
<神谷和明> 長屋和彰
細田学> 細井学
<山ノ内洋> 市原洋
<山越俊助> 山﨑俊太郎
<古沢真一郎> 大沢真一郎
<笹原芳子> どんぐり(竹原芳子)
<吉野美紀> 吉田美紀
<栗原綾奈> 合田純奈
<松浦早希> 浅森咲希奈
<松本逢花> 秋山ゆずき
谷口智和> 山口友和
<藤丸拓哉> 藤村拓矢
<黒岡大吾> イワゴウサトシ
<相田舞> 高橋恭子
<温水栞> 生見司織



スタッフ
<監督・脚本・編集> 上田慎一郎
<音楽> 鈴木伸宏&伊藤翔磨 永井カイル(ZIPANG ENTART)

 
 

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