TVアニメ「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」公式サイト http://yuno-anime.com/
放送 AT-X(AT-Xが最速放送)
【※以下ネタバレ】
主人公・有馬たくやは幼少期に母を亡くし、歴史学者である父も二ヶ月前に事故で亡くしてしまった。
全てにおいて活力を失ってしまった学生最後の夏休み。
ある日、用途不明の丸い鏡とガラス玉のはまった妙な物体が入った小包が届けられる。
同梱されていた手紙には父親が生きていると思わせる内容が…?!
「今夜10時に、この物体を持って剣ノ岬(三角山)へ行け」
指示に従いその場へ向かうと、謎の女性が倒れていた。
そこには学園長と謎の転校生の姿も。
瞬間、地響きとともに光に包まれる…。
並列世界を駆け巡る旅が、今、始まる。
第1話 You Know? (2019年4月2日(火)放送)(最速放送)
あらすじ
夏休み直前。有馬たくやは歴史学者の父親・広大(こうだい)が事故で死んだ事を知らされる。たくやは母親も幼いころに亡くしていたため、今や広大の後妻である義母・亜由美と二人きりの家族になってしまっていた。たくやは広大の知人である龍蔵寺から広大の研究を引き継ぎたいと提案され、父親から何かを預かっていないかと聞かれるが心当りが無い。
帰宅したたくやは小包で奇妙な考古学の遺物のような物が届いていることに気が付く。直後自宅に無言電話がかかってきたが、すぐに切れてしまう。
たくやの住む街の海岸では、亜由美の勤務先であるジオ・テクニクス社がある施設の建設を進めていた。しかし工事現場の近くでは謎めいた落雷現象が頻発し、周辺住民が建設反対を求めて運動を繰り広げていた。そしてその様子をテレビで中継している最中に落雷が発生、たくやはあわてて亜由美の元に向かう。その帰り道、たくやは見知らぬ美少女から、海岸は危険なので近づくなと警告される。
翌日。たくやのクラスに昨日の美少女「波多乃神奈」が転入してきたが、たくやが質問しても何も答えない。たくやが帰宅すると、また荷物が届いており、中には「並列世界構成理論」という論文が入っていた。たくやは論文を流し読みして、昨日届いたものが「リフレクターデバイス」という装置だと知る。
さらに荷物には論文以外に父親からの手紙が入っており、広大は生きていることが記されていた。たくやは手紙の指示に従い、午後10時に剣ノ岬(けんのみさき)に向かうと、そこには全裸の美少女が倒れていた。たくやが少女を抱き起すと、少女はたくやにキスした瞬間消えてしまう。
直後、そこに龍蔵寺と亜由美が現れ、龍蔵寺はたくやに銃を突きつけデバイスを渡せと脅す。龍蔵寺は並行世界のどこかにたくやの両親が生きていることや、デバイスが並行世界を見ることのできる装置であるなどを説明する。たくやはこのデバイスが有れば父親の居場所がわかることを知る。直後、すさまじい落雷が発生し、たくやは失神する。
翌日。たくやは龍蔵寺や亜由美と会うが、二人とも昨夜のことをまるで覚えていないようだった。
感想
評価は○(そう悪くはなかった)
原作となるのは1996年に発売されて絶大な評価を受けたAVG「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」。クリエイター剣乃ゆきひろ(管野ひろゆき)氏の最高傑作とも言われる作品で、発売されると、その独創的なシステムと壮大なストーリーが(18禁ゲームにも関わらず)大絶賛されて、あっという間に伝説化しました。(まあ私は「イブ・バーストエラー」の方が好きですけど)(^-^;)
長らく幻の作品でしたが、2017年にPS4・Vita向けにリメイク版が発売されて蘇り、さらにそのバージョンを元に今回のアニメ化とあいなりました。
オリジナル版はそう好きではないにしても、ゲーム業界の金字塔的至宝であるだけに、下手なアニメ化をしていたら許さない!みたいな気持ちで見てみましたが……、ああ、別段ベタ褒めするほどではないにしても、それほど悪くはないかなと。
主人公が真面目ではないけどそれなりに人気が有って、大人の女性とも対等に付き合えて、どんな危機でも一人で乗り越えそう、という、90年代前半のエロゲに良くいたタイプというのが、2019年となってはもう物凄く新鮮に見えます(笑)
また、たくやの周囲に、同世代の女性キャラより、大人の女性(亜由美さんとか絵里子先生とか)がわさわさいるというのも、やはり90年代の香りですなぁ。しかもBGMもなんとなくゲーム音楽風で、覚えてはいないのですが、ゲームの音楽をそのまま使っているのかもしれません。とにかく雰囲気が懐かしい。
時代設定はオリジナルと同じ1990年代半ばという事らしく、テレビはごっついブラウン管タイプだし、携帯電話とかそういう便利な物は普及していない模様。これまた懐かしい空気。
キャラデザはねぇ…… 男性はオリジナルと変わっていませんが、女性キャラはみんな今風というかで随分マイルド化というかしていまして、なんだかなぁ。まあオリジナル版のキャラデザは今となっては「濃い」といわれてしまうのかもしれませんが……、神奈は変わり過ぎだろ!
声優は、主人公役(林勇)はさっぱり知りませんが、あとは有名声優がいっぱい出て来るので安心の演技。
なんか初回から展開がめっさ早くて、すぐに見直さないと頭に良く入ってこないというところが有りましたが、少なくともダメでは無かった、この感じからすると「凄いアニメ」にはならないような気がしますが、ストーリー紹介アニメとしてならなんとか行けるんじゃないか、と微かに希望が持てました。
しかし、あの長大かつ複雑なストーリー(たしかプレイに40時間くらい必要だったような)を、2クールあるとはいえ、まとめきれるんですかねぇ……、そのあたりがちと心配。
でもとりあえずそこそこは見れそうです。
制作会社
feel.
スタッフ情報
【原作】菅野ひろゆき、MAGES.
【監督】平川哲生
【キャラクターデザイン】大塚舞
【美術背景】ととにゃん
【音響監督】たなかかずや
【音楽】ヨナオケイシ、高見龍、エバン・コール、川村竜
【プロデュース】GENCO
音楽
【OP】亜咲花「この世の果てて恋を唄う少女」
【ED】鈴木このみ「真理の鏡、剣乃ように」
キャスト
有馬たくや:林勇
ユーノ:小澤亜李
波多乃神奈:内田真礼
一条美月:大西沙織
島津澪:釘宮理恵
武田絵里子:小林ゆう
朝倉香織:前田玲奈
有馬亜由美:名塚佳織
龍蔵寺幸三:楠大典
結城正勝:藤原祐規
豊富秀夫:江口拓也