【鉄道】感想:NHK番組「驚き!ニッポンの底力 鉄道王国物語」(初回放送:2013年12月)

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プレミアムカフェ 驚き!ニッポンの底力 鉄道王国物語 https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/3599/2325825/index.html
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 

2019年5月1日(水) 午前9時00分(128分)
プレミアムカフェ 驚き!ニッポンの底力 鉄道王国物語
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/3599/2325825/index.html


驚き!ニッポンの底力 鉄道王国物語(初回放送:2013年)


時間の正確さと安全では世界のトップレベルにある日本の鉄道。今では車両だけでなく、様々な技術や運行管理のノウハウが重要な「輸出品」となっている。そんな日本の驚異の鉄道技術のあれこれを、現場の映像から解き明かす。新幹線の運転台や運転士訓練施設など、なかなか見られない映像満載!出演:高橋克典中尾彬松井玲奈ほか


出演者ほか
【出演】高橋克典中尾彬松井玲奈ハマカーン,【スタジオゲスト】旅行作家…野田隆,【スタジオキャスター】渡邊あゆみ

 

内容

 日本の鉄道関連のアレコレを紹介するバラエティー番組。


◆超豪華! クルーズトレイン

 この秋(=2013年)、JR九州が豪華列車「ななつ星 in 九州」をデビューさせた。同様の豪華列車は日本各地で走っている。そんな内の一つが近畿日本鉄道の観光特急しまかぜ。最大の売りは開発に四年かけた豪華な椅子。本革でエアクッション内臓、電動レッグレスト装備。

 開発者は社長から今までにない列車を作れと言われて、乗客アンケートの回答の上位に椅子の座り心地についての要望があったのに応え、徹底的に椅子にこだわって開発した。



◆テレビ初密着! 世界最速 東北新幹線 運転士

 テレビで初めて、東北新幹線の運転席にカメラを入れた。運転はアクセルに相当するマスターコントローラー(マスコン)とブレーキで行う。時間は懐中時計で行う。デジタル時計と違い残り時間が図形で把握できるから。乗り心地を考え、ブレーキは極力使わない。

 JRの規則では遅れが1分未満なら「定時」だが、運転手の報告内容は15秒以上遅れれば「遅着」扱い。ちなみにイギリスの長距離列車は10分遅れまでなら「定時」扱いで日本とは感覚が違う。



◆テレビ初潜入! 鉄道マン特訓の現場

 JR東日本の総合研修センターに初めてテレビが入って、新幹線の運転シミュレーター訓練の様子を撮影。走行中に様々な突発事態が発生した場合(例:乗客が緊急停止ボタンを押した)、どう対応するかを訓練している。


◆世界最速はやぶさ 320キロの秘密!

 東北新幹線はやぶさの速さの秘密を分析。騒音がどこから出ているのかを調べて、最も大きいのがパンタグラフと判明したため、パンタグラフ横に遮音板を付けて対応。

 また高速で走るためには、すぐに停止できるブレーキも必要だが、時速400キロでブレーキをかけるとブレーキディスクが反り返って歪んでブレーキパッドとピッタリ密着せず、一部だけが接触するため高熱を発するようになってしまう。そこでブレーキパッドを一枚板ではなく、円形の部品をいくつも繋げたような形にして、ゆがんだディスクにもパッドが密着するようにした。



◆世界がビックリ! 7分間の奇跡

 東京駅で新幹線の清掃を担当する清掃員たち。新幹線は12分しか停車せず、しかもそのうち5分は乗客が乗り降りするので、残り7分間しか時間が無い。一人が一両を担当し、忘れ物チェック、ごみ掃除、拭き掃除、等を素早く行う。グリーン車は三人がかり。



◆安全を支える真夜中の仕事人

 夜中に線路の保守をしている工事の現場に密着。道床交換(枕木とその下のバラストの交換)。線路の横を掘る→その溝に機械を突っ込んで線路の下からバラストをかきだす→枕木を外して交換→バラストを詰め込む、という作業を実施。

 バラストをスコップで掘る時、スコップに紐を括り付けて、スコップを上に持ち上げるときもう一人がひもを引っ張って助ける。「紐スコップ」という。



◆大研究! 奥深きバラストの世界

 線路に石/バラスト。石は何でもいいわけではなく、粗い物と細かい物がバランスよく混じっている必要がある。またひらたい形だと割れやすい。さいころ型が一番強い。



◆世界一美しい列車を! ドバイ砂漠の国の苦闘

 日本の列車技術は世界各国に輸出されている。2009年から運行しているドバイの「ドバイメトロ」も日本製。無人運転車両でその距離は世界一。

 しかしドバイメトロの開発には大苦労があった。ドバイのムハンマド首長は「世界一美しい列車を」という希望を出しており、日本の列車では普通に気にしない上からのデザインにも注文が付いた。普通日本の列車は上から見たところなどはデザインに含めないが、ドバイは高層ビルが多いので上から見たところも美しく、ということで上にも色を入れた。

 ところが外観はOKが出ても内装がどうしてもOKが出ず、しかも理由も言ってもらえない。デザイナーが困っていると他のデザイナーのアドバイスで「床がデザインされていない」と指摘される。日本では床は汚れが目立たなければそれでいいが、ムスリムは床にひざまづいてお祈りするため、床の模様にもこだわりがある。そこに気が付いてようやく改善出来て、やっとOKが出た。

 しかし苦労したおかげで現地では大好評。



◆鉄道発祥の国で日本の鉄道大躍進

 イギリスで日本製のClass395という列車が走っている。新幹線技術を応用しており時速225キロ。また定時運行する事でも好評。

 実は運用に日本の技術者が協力しており、「壊れる前に先先部品交換していく」という日本流のやり方を取り入れている。そのため2010年の大雪の際にも運休せずに済んだ。


感想

 NHK BSプレミアムで一年半おきくらいに放送している「鉄道王国物語」の第一弾をようやく視聴。新幹線の運転席からシミュレイターから開発の現場から海外鉄道ネタからバラエティに富んでいてなかなかの面白さでした。
 
 

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