【映画】感想:劇場アニメ「劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~」(2018年)

劇場版はいからさんが通る 後編?花の東京大ロマン? 通常版 [Blu-ray]

劇場版アニメーション『はいからさんが通る』公式サイト http://haikarasan.net/
放送 BS11。2019年8月25日(日)

【※以下ネタバレ】
 

前編の内容

perry-r.hatenablog.com
 
 
 

あらすじ

 大正九年1920年)夏。紅緒は、満州で暴れている馬賊の首領が元日本兵という噂を知り、その首領こそ忍ではないかと考え、満州に向かう。そして紅緒はその首領「黒い狼」と出会うが、その正体は忍ではなく、忍がシベリアで戦っていた際に部下だった鬼島だった。

 紅緒は鬼島から忍の最後を聞かされるが、鬼島も忍の死の瞬間を見届けたわけではないと知り、忍の生存に微かな希望を見出して帰国する。紅緒の上司・青江冬星は、忍が見つからなかったことに安堵し、紅緒に惹かれていることを自覚する。

 やがて、ロシアの貴族ミハイロフ侯爵夫妻が、革命を逃れ日本に亡命してきた。紅緒は夫サーシャの姿が忍そっくりであることに驚くが、サーシャは紅緒の事は知らないという。また紅緒は帰国してきた鬼島から、サーシャが忍と母親が同じ、つまり異母弟であると知らされ、似ているのも道理と言われる。

 サーシャは、日本の街並みを見ているうち、一度も来たことが無い場所の筈なのに見覚えがあることに動揺する。そして周囲をさまよう内、伊集院家の屋敷にたどり着き、そして紅緒と再会したことで自分が伊集院忍であることを思い出す。

 忍はすぐさま妻ラリサのところに戻り真相を確認しようとするが、話をする前にラリサが血を吐いて倒れ、しかも不治の病と解ったため、話を切り出せなくなってしまう。冬星は忍が紅緒を放り出したまま別の女のところにいることを知り、忍のところに乗り込むと、紅緒を愛していると宣戦布告する。忍は病に侵され、また他に頼るものもいないラリサから離れることは出来ないと苦悩した末に、紅緒に別れを告げる。

 冬星は伊集院家の屋敷が父親が経営する銀行の借金のかたに取り上げられようとしていることを知り、母親になんとかその話を止めて欲しいとの頼む。そして引き換えに、会社をたたんで父親の銀行の跡を継ぐことを約束させられる。

 紅緒は冬星が自分のためにそこまでしてくれたことを知り、冬星のプロポーズを受け入れる。紅緒と冬星の結婚の準備が着々と進む一方で、忍はラリサと共に伊集院家の屋敷に移り住むが、周囲は紅緒の話が耳に入らないようにしていた。

 大正十二年(1923年)九月一日。紅緒と冬星の結婚式の日がやって来た。病が進行していたラリサは、自分の最後を悟り、忍が記憶を取り戻していたのに自分についてくれていた事を感謝し、また本当の愛を取り戻すように言ってこと切れる。そして11時58分。結婚式の最中、突如大地震が発生し、東京は壊滅的な打撃を受ける。大混乱の中で紅緒は冬星たちと離れ離れになってしまった。

 忍は紅緒の事を心配し、すぐさま教会に向かい、取り残されていた紅緒と再会する。そして紅緒と忍は改めて二人の愛を確認する。そこに冬星が現れるが、紅緒は死を覚悟したらやはり忍を愛していることを自覚してしまったという。冬星は二人を助け、忍と殴り合って気持ちにけりをつける。

 地震からしばらくあと。忍と紅緒の結婚式が行われた。そして東京も力強く復興しつつあった。


感想

 評価は○(面白かった)

 前編が予想外に面白かったので、結構期待しつつ視聴したわけですが、これまた良かったです。


 まあ、前編同様の総集編感覚ただよう、余裕の無いきつきつの展開だったため、視聴するとぐったり疲れましたが、ぎりぎりのところでなんとかうまくまとめていました。

 ヒロインが満州に乗り込むわ、愛し合う二人がやむにやまれぬ事情で引き裂かれるわ、最後は関東大震災だわ、と、とにかく大河な展開は昭和テイスト満載でしたが、これもまた令和の世の中となっては新鮮でしたよね。随所で忍の気持ちを代弁してくれる鬼島さんとか、キザっぽいだけかと思ったら実はいい人だった冬星さんとか、良い男ぞろいなのもうれしかったところ。


 波乱万丈の展開に引き込まれたのですが、しかし、終盤の展開は……、紅緒が自分から冬星のプロポーズを承諾しておきながら、最後の最後でやっぱり忍が良いとか言い出すのってひどくないですか? まあ大地震という極限状況で隠していた気持ちが出てしまった、という事なのかもしれませんが、冬星の気持ちを考えたらあまりにもあんまりなのでは……、忍を一発殴っただけで(しかも殴り返されたのに!)忍に紅緒を譲る冬星さん可愛そう……


 とか色々ありましたが、期待通りの出来で満足できました。( ´∀`)b こういうリメイクなら有りですな。
 
 

https://www.bs11.jp/anime/haikarasan-movie-second/
劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~



番組紹介
これは最初の恋。そして、最後の恋。


【イントロダクション】
少女漫画「はいからさんが通る」は、「週刊少女フレンド」(講談社)で連載され、シリーズ累計売上部数1200万部を超えて、過去にもさまざまなメディアで展開されてきたラブコメの金字塔。
近年では宝塚歌劇が舞台化したことでも注目を集め、今なお幅広い年代の人々に愛され続けている。


大和和紀が生んだ、そんな「はいからさんが通る」が、新たなスタッフ・キャスト陣によって劇場版アニメーション二部作として復活。2017年11月に『前編 ~紅緒、花の17歳~』が公開された。
長年の愛読者にも熱い支持をもって迎えられた『前編』は、若い世代にも新鮮な感動と興奮をもたらした。幅広い世代の観客が続きを待ち侘びる中、いよいよ2018年10月『後編 ~花の東京大ロマン~』が公開された。


『後編』では、『打ち上げ花火、下から見るか横から見るか』(17)で助監督を務めた、気鋭のアニメ演出家・城所聖明を監督に起用。また、『前編』に引き続き、キャラクターデザインを西位輝実が担当するほか、ヒロイン紅緒役の早見沙織をはじめ少尉役の宮野真守や青江冬星役の櫻井孝宏など今作も実力派役者たちが作品に色を添える。さらに主演の早見沙織が歌う主題歌も、『前編』に続いて竹内まりやが作詞・作曲を手掛ける。
TVアニメシリーズでは描かれていない、怒涛の展開をみせる原作のラストパートがついに初めてアニメーションとなって、現代に花ひらく。


愛する少尉との別れを経て、自立した女性へ成長した紅緒を待ち受ける運命とは!?
少女漫画史に残るラブコメの傑作がついに完結。



【ストーリー】
まだ女性が恋も仕事も自由に選べなかった時代。
女学校に通っていた花村紅緒は、祖父母の時代から決められていた許婚、伊集院忍少尉と出会う。
紅緒は、当初少尉に反発していたが、やがて2人は許婚という関係を超え、心の底から惹かれあっていく。
しかし、少尉が戦地で消息不明に――。
どこかで少尉が生きているのではと諦め切れないそんな彼女の目の前に、少尉と瓜二つの人物が現れる。ロシアからの亡命貴族、サーシャ・ミハイロフだ。
ところが、少尉そっくりなサーシャは紅緒のことをまったく知らない様子。
ショックを受けた紅緒を励ましてくれたのは、彼女が働く出版社の編集長、青江冬星だった。
愛する人と同じ姿でありながら自分のことを知らない、サーシャ。
一方、過去は忘れて新しい道を歩き始めるべきだと語る冬星。
2人の間で紅緒の心は激しく揺れ動く――。
そんな中次々と衝撃的な事実が明らかとなり、ついには歴史的大事件に巻き込まれることにも…短くも激動の大正時代。その真っ只中を
時には笑い、時には涙し、ひたむきにまっすぐ駆け抜ける「はいからさん」。
彼女は、最後に何を選び、誰と結ばれるのか――。




原作:大和和紀はいからさんが通る」(講談社KCDXデザート)
出演者・スタッフ


【スタッフ】
監督:城所 聖明
脚本:古橋 一浩
キャラクターデザイン:西位 輝実
総作画監督:伊東 秀樹、大竹 紀子、中村 深雪
作画監督:渡邉 真由美、鷲田 敏弥、大西 陽一、一川 孝久、飯田 清貴、吉岡 彩乃
演出:野田 泰宏、榎本 守、高林 久弥、城所 聖明
美術デザイン:加藤 靖忠
美術監督:小幡 和寛 色彩設計:辻田 邦夫
撮影:秋山 涼路
音響監督:若林 和弘
音楽:大島 ミチル
主題歌:「新しい朝(よみ:あたらしいあした)」早見 沙織 / 作詞・作曲:竹内 まりや / 編曲:前口 渉
アニメーション制作:日本アニメーション
製作:劇場版「はいからさんが通る」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画



【キャスト】
花村紅緒:早見沙織
伊集院忍:宮野真守
青江冬星:櫻井孝宏
鬼島森吾:中井和哉
藤枝蘭丸:梶裕貴
北小路環:瀬戸麻沙美

 
 

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