【ウォーゲーム】感想:雑誌「ゲームジャーナル No.73」『特集:沖縄の落日』(2019年12月1日発売(予定))

NHKスペシャル 沖縄戦 全記録

ゲームジャーナル公式サイト http://www.gamejournal.net/
発売日:2019年12月1日(3,6,9,12月の1日発売)

【※以下ネタバレ】
 
 

注釈

 本誌は、本来なら2019年12月1日に発売される予定でしたが、以下の事情により発売延期となりました。

次号(GJ73号)「沖縄の落日」発売延期のお知らせ(2019/11/13) NEW!
http://www.gamejournal.net/


平素は弊誌ご愛顧有難うございます。
さて、先日首里城火災にて同主要建築物が焼失した件、報道等にて皆様御承知かと存じますが、この件につき一部のお客様より「このような時期に同テーマの作品を発売するのは如何なものか」という趣旨の御意見を頂きました。


それで、この件につきお取引先様各位とご相談させて頂いた結果、事案の重要性に鑑み、
同号の一般向け発売を当面延期させて頂くことになりました。
具体的な発売時期については、別途お取引先様等とご相談のうえ、決まり次第別途お知らせさせて頂きます。


ただし上記例外として、定期購読継続中のお客様等に関しては、発行予定をお約束して既に料金をお預かりしておりますので、当初お約束している予定通り当該号を発送させていただきます。
また、既に定期購読の更新用紙を発行済みのお客様に関しても、発行済み更新用紙でご入金いただく場合に限り、上記に準ずる形で当該号引き渡しさせて頂きます。


弊誌ご愛顧頂いている皆様には、今回このような状況を招き大変申し訳ありません。
この場を借りてお詫び申し上げます。
お客様各位には何卒ご容赦いただき、今後とも弊誌商品ご愛顧頂ければ幸いです。


(株)シミュレーションジャーナル

 
首里城の火災は10月31日発生。

 雑誌1ページ目の目次ページにも「読者のみなさまへ」として上記の事情が記されていました。

 私は定期購読しているので、なんとか入手できましたが……

 うーん、どこかの誰かの「お気持ち」に配慮するために、こうなってしまったのか……、本当に沖縄の方ってこのゲームが発売されるのを「許せない」とか思っているんですかね……? こういうお気持ち配慮自粛、あるいは「配慮しろ!」と強要する、というネタが最近多すぎるよ……
 
 
 

付録ゲーム

沖縄の落日 (ゲームデザイン:西川裕)

http://www.gamejournal.net/item_list/gj_073
1945年4月。フィリピンを攻略した連合軍は沖縄に上陸を開始。かくして、太平洋戦争中日本本土における唯一にして、最後の地上戦が開始されようとしていた。
「沖縄の落日」は、米軍上陸直後からの沖縄本島の地上戦を再現した、ボードウォーゲームです。


ゲームシステムは、両軍の特徴を再現したチットシステムを採用。「攻勢命令」「大和特攻」「菊水作戦」「32cm臼砲」「対戦車砲」「狙撃兵」「戦闘爆撃機」「戦車」「火炎放射機」「煙幕弾」「夜間浸透攻撃」などの個性あふれるチットがゲームを盛り上げます。
無謀な攻勢命令。奔走する八原参謀。踊る幕僚会議。
突入する特攻機。出撃する戦艦大和と最後の帝国海軍。
あなたは圧倒的な米陸軍の攻勢を頓挫させ、帝国陸軍の有終の美を飾れるか!?

 
 カードドリブンではない、古典的タイプの陸戦ゲーム。テーマがテーマだけに、マップとかを眺めているだけでちょっと重い気分になりますね。
 
 
 

雑誌内容

◆特集 沖縄の落日
 
 付録ゲームに関する、カラーページでのリプレイ、ヒストリカルノート、松田大秀氏のリプレイ漫画、を掲載。ヒストリカルノートは(独ソ戦とかと違って)読んでいるだけで憂鬱になってきます……、あとリプレイ漫画のオチに首里城焼失を悼むコマが有るのですが、緊急に描き直したってことかな?



◆[特別企画]ゲームの殿堂(座談会)

 今回のテーマは、特集に関連して「第二次大戦中の帝国★陸軍」。帝国陸軍テーマのゲームには殆ど興味が持てません……



◆[連載]ゲームガイド

・Al Nofi's Imperium Romanum(デシジョンゲームズ)

 ローマ帝国ゲームネタで必ず出て来る「Imperium Romanum」の三版(2019年)。地中海を中心としたローマ帝国全領土を網羅したマップは見ていてゾクゾクしますが、デシジョンゲームズのサイトを見たら「フルマップ三枚」のボリュームだそうです。おいおい。「第二次欧州大戦」とかそれ級の、日本の環境では容易にプレイできないタイプのやつですな。
 
 
 
◆[連載]絶版ゲーム再生Project RENEWAL(錦大帝)

 今回のお題は「ロシアンフロント」(アバロンヒル

 「ロシアンキャンペーンに比べて凄く新しいゲーム」という印象が強いのですが、それでも発売されたのは1985年とのこと……、もう34年前やん!?
 
 
 
●[連載]Mrことくの過激にレポートするぜ!

 今回のお題は「なつめも」(コザイク(Cosaic))。

なつめも
 
内容は

海水浴にお祭り、秘密基地作りにキャンプ……夏には楽しいイベントが目白押し。
どれに参加する? だれと参加する?
あの子と一緒に行きたいけど、「その日は家族旅行の予定を入れてしまった」って……。どんどんカレンダーが埋まっていくジレンマ。
そして、忘れてはいけないのは「宿題」です。これが終わらないと、大変なことに。
イベントに参加するか、しないかを選ぶだけの簡単なルールなのに、毎回まったく違ったドラマが生まれます。

 
というカードゲームだそうです。リプレイを読んでもイマイチピンとこないのですが、とりあえず「ぼくのなつやすみ」を連想しました。「小学生の頃の夏休み」ってなんてノスタルジックなテーマなんでょうか。



◆次号予告

 No.74(2020年3月1日発売予定)の特集/付録ゲームは「日中韓・現代海戦三国志」。デザイナーはそんし~浅野氏。

 現代を舞台にした仮想戦海戦ゲームで、複数のシナリオで「海上自衛隊 対 中国海軍」「海上自衛隊韓国海軍」「中国海軍 対 韓国海軍」というシチュエーションを描くのだそうですが……、大丈夫なんかコレ? この日韓関係が冷え切ったご時世に「日本と韓国が戦争するゲーム」なんか発売して、また発売延期騒ぎが起きなきゃいいけど……



◆ギャグ企画

 雑誌内に新聞という体で「ゲームジャーナルニュース」と「ゲームジャーナルスポーツ」というページが有るのですが、これが例のゴーストライターネタの佐村河内守氏事件のバロディになっておりまして(笑)

 「ニュース」の方では「光を失った天才デザイナー アサノそんし 魂のゲームデザイン!」として新作ゲームを絶賛する言葉が並ぶ一方、次のページの「スポーツ」では「光を失った天才デザイナー アサノそんしは本物か!?」として、実は自分ではデザインせずにゴースト・デザイナーに大半の仕事をやらせていた、とかの疑惑を大々的に書きたてていました(笑) 今更佐村河内ネタって(笑)

 ちなみに新作の構想で「戦国群雄伝システムで三国志」というのは意外に有りかなと。まあ官渡の戦いがテーマになりそうな気がします。


コメント

 今回の号は「手に入っただけで嬉しい」という特殊な状況となりました。しかしまあ、内容的にはいつもと変わらず淡白という評価です。連載に何か目新しいモノが欲しいところですな。
 
 
 

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