【ウォーゲーム】感想:雑誌「ゲームジャーナル No.74」『特集:日中韓・現代海戦三国志』(2020年3月1日発売)

ゲームジャーナル74号 日中韓・現代海戦三国志

http://www.amazon.co.jp/dp/B084B77PYK
ゲームジャーナル74号 日中韓・現代海戦三国志
シミュレーションジャーナル

 
www.gamejournal.net

【※以下ネタバレ】
 
 

■付録ゲーム

日中韓・現代海戦三国志 (ゲーム原案:アサノそんし ゲームデザイン:GJG(ゲームジャーナル・ゴースト)デザインチーム)

http://www.gamejournal.net/item_list/gj_074
日中韓・現代海戦三国志」は、202x年に戦われるかもしれない海上自衛隊と中国海軍、韓国海軍、中国海軍と韓国海軍の激突を描写したボードシミュレーションゲームです。


本作では水上艦・潜水艦ユニットは1艦1ユニットで、各ユニットに対艦力、対空力、対潜力、技術レベルが設定されており、加えてイージス艦には広域対空力が設定されることによって、個艦ごと、各兵器ごとのキャラクター性が再現されています。
これにより艦対艦、艦対空、艦対潜、空対潜、空対空等の現代海戦における多様な戦闘が、シンプルなゲームシステムで再現されており、立体的な現代海空戦をプレー可能です。


シナリオは短時間でプレーできる導入シナリオ4本に加えて、広範な規模で水上艦、潜水艦、航空機の各兵器を組み合わせた作戦立案が問われるキャンペーンシナリオ1本が付属しており、多様なプレーを楽しむことができます。

 
 ゲームジャーナル初の現代海戦ゲーム。マップは東シナ海を中心に、日本の西半分や、北朝鮮・韓国・中国・台湾が描かれています。
 
 
 

■雑誌内容

◆特集 日中韓・現代海戦三国志
 
 付録ゲームに関する、カラーページでのリプレイ、ゲームジャーナルスポーツの暴露記事(ゴーストデザイナーN氏の告白)、デザイナーのデザイン&リサーチノート、ゲームに登場する艦艇ガイド、韓国艦艇の名前の元になった人物の解説、松田大秀氏のリプレイ漫画、等、を掲載。


 さて、前号(73号)では、懐かしのゴーストライター事件のあの佐村河内守氏のパロディを持ち出して、本号の付録ゲームは『デザイナーと名乗っている「そんし~浅野」氏は実はほぼデザインに関わっておらず、仕事をゴーストデザイナーに丸投げした』というネタを面白おかしく載せて笑いを取っていたのですが……、

 本号では冒頭で、本当に浅野氏は原案を考えただけに過ぎず、真の作者はゴーストデザイナーのN氏だった、という衝撃の事実が暴露されました(笑) もうここで笑い転げた(笑)

 というサプライズは有りつつも、特集関連記事は、デザイナーの告白(N氏が如何に浅野氏の無理な注文にこたえつつデザインを行ったか、等)、艦艇ガイド、等読みごたえがありました。特に中国や韓国の海軍の艦艇なんてほぼ知る機会無いですしねぇ。


 し・か・し、それらの記事を抑えて最高にインパクトがあったのが、コラム的に紹介されていた、韓国の視点で日韓の本当の歴史を教えてくれる痛快漫画「テコンダー朴(パク)」の紹介でした(笑) 

『思い知るがいい 日本の罪の深さを……、……そして我ら大韓民族の偉大な歴史を!』
『劣等民族・日本人は反省しろ! 世界最高民族・韓国人を尊敬しろ!』

 とかもう一々刺激的過ぎ(笑) もう腹イテェ(笑) 1巻発売(2015年)の当時に話題になったのもよく解りました(笑) また、そのすぐ後ろに掲載されている松田大秀氏のリプレイ漫画のタイトルが「コマンダー金(キム)」なもんで、相乗効果が凄かった(笑)


 あと韓国英雄人名辞典も、まず「韓国内で如何に凄い人物として尊敬されているか」が記載された後、日本側視点での正反対の内容の注釈(というかツッコミ)が入っているのが無性におかしかった(笑)



◆[特別企画]ゲームの殿堂(座談会)

 今回のテーマは、特集に関連して「ゲームの中の海空★戦」。しかし、対象になっているゲームは、「日本機動部隊」「フラットトップ」「航空母艦(ツクダ)」、等々で、現代戦では無い物ばかりなのがちょっと違和感。唯一の現代ものはVGの「フリートシリーズ」だけでしたし……



◆次号予告

 No.75(2020年6月1日発売予定)の特集/付録ゲームは「SS装甲師団長」。デザイナーは呼拉中村氏。2012年6月発売の43号の付録ゲームだった「ドイツ装甲師団長2」の続編で、前作がWW2東部戦線だったのに対し、こちらは西部戦線モノだそうです。王道のシリーズ展開ですね。その次はアフリカ軍団師団長か?


■コメント

 日中韓の艦艇ガイドはなかなかに読み応えありました。こういう兵器カタログは大好きです。しかしそれもテコンダー朴の紹介の前にはかすんでしまったけど(笑) そして、このご時世にこんなに韓国&中国を刺激するゲームと雑誌を作ってしまって大丈夫なんですかねぇシミュレーションジャーナル。またうるさい相手に見つかって難癖付けられないかとちと心配……
 
 

他の号の内容・感想はこちらからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 
 
テコンダー朴
中国軍・韓国軍との比較で見えてくる アジア最強の海上自衛隊の実力