ペリー・ローダン百科事典「権力のモニュメント」


 「宇宙英雄ローダン・シリーズ」の百科事典です。

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■権力のモニュメント(338巻/675話)

 3460年に物語に登場。公会議が占領する惑星に着陸した巨大なピラミッド。

 色は黒。六角錐。高さは245メートル、基部の一辺は85メートル。外壁はメタルプラスティック製で、その外側を厚さ6センチの黒いセラミック状物質が覆っている。

 内部は殆ど空洞で、一見すると運営者などは誰も見当たらない。

 宇宙空間を飛行可能(描写は無いが当然超光速飛行も可能に違いない)。

 ピラミッドが着陸すると、その周囲500メートルは全ての色彩が消滅する「退色ゾーン」(別名「アルビノ・サークル」)と化してしまう。そこに生命体が踏み込むと一瞬で絶命する(注:348巻/695話では「パニック放射に襲われ混乱する」という設定に変更されている)。

 権力のモニュメントは、ラール人のSVE艦に「極ブロック充電」を行う。これは、SVE艦がハイパー空間からエネルギーを取り出すための”蛇口”である「極ブロック」の機能を調整する操作であり、このピラミッドが無ければSVE艦はやがて行動不能になってしまう。

 権力のモニュメントは、同時に、「公会議の権力の象徴」「勢力範囲を示す標識」という役割も果たす。

 権力のモニュメントの製造・運営者は、公会議第三の種族である精神生命体「マスティベック人」である。モニュメントは想像を絶する過去、マスティベック人がまだ肉体を持っていた頃に作られ、3460年時点でも百万基は存在する。マスティベック人は、見る事は出来ないが、モニュメント内の別次元に存在している。モニュメントがSVE艦に極ブロック充電を行う際、同時にモニュメントの周辺に存在する生命体の感情をモニュメント内で感じ取ることができる。マスティベック人はこの感情の受信を唯一の楽しみとしている。なお、この感情受信は周辺の生命体とっては何の害も無い。


●初出=338巻・675話・「権力のモニュメント」・3460年