感想:ドラマ「刑事コロンボ」『仮面の男』(1975-76年)


 ドラマ「刑事コロンボ」の感想です。

■NHK海外ドラマホームページ・刑事コロンボ
http://www9.nhk.or.jp/kaigai/columbo/

 NHK BShi(BSハイビジョン)での視聴です。

「仮面の男」  IDENTITY CRISIS


■あらすじ

 高名な経営コンサルタントのネルソン・ブレナー(パトリック・マクグーハン)は、実はCIAの大物情報部員だった。彼の前に死んだはずの同僚ヘンダソンが現われ、かつてブレナーが彼と共に行なった二重スパイの”内職”の稼ぎから分け前をよこせと要求した。プレナーは任務中のヘンダソンを殺害し、追いはぎの仕業に見せかけるが・・・


■感想

 放映時間は1時間38分。ほぼ初見。30年前くらいに日本テレビ系で放送したはずですが、その時何故かクライマックスしか見ていなかったので、犯行の辺りは全く未見でした(「忘れられたスター」と同じパターンです・・・、どうも30年前はやたらと忙しかったみたい)。

 犯人役は70年代版で2回、89年以降版で2回、と計4回も登場したパトリック・マクグーハン。どんなときにも全く動じない渋い犯人を演じます。今回は警察が被害者の身元割り出しの段階から七転八倒という感じで、なかなかブレナーの元にたどり着けないというちょっと変則的な話でした。

 ところで、コロンボが見つけたあの証拠では、単に「怪しい」という印象を補強するに過ぎないので、逮捕には結びつかないのでは・・・、まあ、本人があっさり犯行を認めているから良いのか。

 被害者のヘンダソン、またの名ジェロニモ役ですが・・・、まさかのレスリー・ニールセン。ウププ、「フライングハイ」「フライングコップ」「裸の銃を持つ男」シリーズ等でお馬鹿さん役を演じたイメージが強すぎて、もうシリアス演技がコメディに見えてしまって参りました。

 その他にデフォンテ氏役で、ビトー・スコッティ氏がまた出てました。この人、「別れのワイン」のレストランの支配人役やらその他でめったやたらと登場しており、セミレギュラーと呼んでも良いのでは。

 コロンボのおんぼろ外車。給油するシーンが有りましたが、テールランプを持ち上げて油入れてましたよ・・・、凄いところに口が開いているもんですね。

 とまあ、本筋以外に色々気になるところ満載の美味しいお話でした。全体に渋くて味わいの有る話で満足です。