ドラマ「刑事コロンボ」の感想です。
■NHK海外ドラマホームページ・刑事コロンボ
http://www9.nhk.or.jp/kaigai/columbo/
NHK BShi(BSハイビジョン)での視聴です。
「秒読みの殺人」 MAKE ME A PERFECT MURDER
■あらすじ
テレビ局の敏腕プロデューサー・キャサリン(ケイ)・フリーストン(トリッシュ・バン・ディーバー)は、支社長のマークと秘密の恋人関係に有った。やがて、マークはニューヨークに栄転することになったが、彼女を一緒に連れて行く気も後任に推薦する気も無かった。それを知ったケイは憎しみからマーク殺害を決意し、テレビ局内で重役に映画を試写中の僅かな時間を利用しマークを射殺するが・・・
■感想
放映時間は1時間38分。
もう4回目くらいの視聴かな。コロンボ作品の中で多分一番多く見ていると思います。
正直ケイの犯行自体は特に緻密というものではなく、コロンボはマークの眼鏡のことに気が付いた時点で、ほぼケイを犯人と見切っていたような気がします。コロンボのいつもの、犯人の些細なミスを次々と見つけて追い詰めていく展開はなく、推理系統のドラマとしてはイマイチでしょう。
しかし、このお話、サスペンス的なドラマとしては無性に面白い。ケイがお金とかその他の深い理由ではなく、単に恋人に捨てられた恨みを晴らすために殺す、という底の浅さから始まり、昇進したと思ったのに結局自分で墓穴を掘って仕事を失う皮肉な展開、エレベーターの中で必死に銃を取り返そうとするあの印象的なシーン、etcetc、一人の女の破滅の物語という観点からすると実に良い感じだと思うのです(こういう単純明快なところが視聴者に解りやすくて何回も放送されているのかも)。
コロンボ作品の中ではあんまり正統派とは言えないかも知れませんが、かなり好きなお話ですね(あと劇中で流れる曲も好き)。