感想:NHKスペシャル「浮世絵ミステリー 写楽 〜天才絵師の正体を追う〜」(2011年5月8日放送)

写楽を追え―天才絵師はなぜ消えたのか

NHKスペシャル|浮世絵ミステリー 写楽 〜天才絵師の正体を追う〜
http://www.nhk.or.jp/special/onair/110508.html

ギリシャ・コルフ島で、写楽の肉筆画が発見された。
新発見の肉筆画は、写楽の実像に迫る重要な手がかりを与えてくれることになった。
写楽ほど謎に包まれた絵師はいない。江戸中期の画壇に突如現れ、大胆な構図の役者絵で鮮烈なデビューを飾るが、わずか10ヶ月活動しただけで忽然と消えた。
写楽は誰だったのか?」。その正体を巡って、歌麿説、北斎説など40近い数の仮説が提起され、日本美術史上最大の争点のひとつとなってきた。だが、ギリシャの肉筆画が、その論争に終止符を打とうとしている。謎の絵師・写楽の正体とは?
2011年5月8日(日) 午後9時00分〜9時49分 総合テレビ

 
 日本史ミステリーの定番ネタの一つ「写楽の正体」に迫る特集。中村獅童が進行役。

 古い記録では「写楽=無名の能役者の『斎藤十郎兵衛』」と伝わっていたのですが、みんな「そんなわけ無いよ、もっと凄い人のはずだよ!」として、「写楽は有名な絵師の一時的なペンネーム」という仮説が大賑わいでした。しかし肉筆画のタッチから有名絵師説は否定され、結局一周回って「斎藤十郎兵衛」が正体、という事になりました。

 「斎藤十郎兵衛」
→「さい」「とう」「じゅう」「ろべえ」
→「とう」「じゅう」「さい」
→「東洲斎」
→「東洲斎写楽

かもしれない、だそうで。


 写楽は凄い凄いと言われていますが、実際のところデビュー作が凄かっただけで、以後は(世間受けを要求されたのか)ありきたりの作品になってしまって、その挙句に10ヶ月で消えてしまったとの事。「何故僅か10ヶ月で消えた?」というより、「一発屋」だったみたいな印象ですね。


 それにしても今まで「写楽の正体はXXだった」的な本を書いた人はどんな気持ちなのかしらん。
 
東洲斎写楽: 役者絵85図+プチ解説 (日本の名画シリーズ)