感想:アニメ(OVA)「この男子、宇宙人と戦えます。〜僕らのセカイのまもり方〜」(2011年)


 アニメ(OVA)「この男子、宇宙人と戦えます。〜僕らのセカイのまもり方〜」の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■この男子、宇宙人と戦えます。
http://www.konodan.com/

 CS放送・AT-Xでの視聴です。


■概要

 11/18発売のOVAの先行放送。SFというか叙情的というか、いかにも新海誠氏の「ほしのこえ」に影響されたようなお話。

>アニメーション新世代の幕開け!
コミックス・ウェーブ・フィルムから超新星がデビュー!
>若干21歳の実力派アニメ作家・山本蒼美が描く
>痛々しくも美しい青春ストーリー!

>中学生の時に観た「ほしのこえ」(2002年、新海誠)に強い衝撃を受け、映像制作に目覚めた山本蒼美。10代後半にして、BL系同人ゲームのOPムービーやPVの映像監督を務めた後、iPhoneアプリ「朗読少女」の「乙葉しおりの文豪日和」の映像でも高い評価を受け、業界の各賞を受賞。若干21才、実力派アニメ作家がオリジナルアニメーションで颯爽と商業デビュー。


■キャスト
カカシ:木村良平
有川:豊永利行
シロ:平川大輔


■あらすじ

 ある日この「セカイ」に宇宙人が侵攻を開始した。宇宙人は何故か毎日円盤から一体ずつ地球に降下してくる。日本某所に設立された「宇宙人臨時対策本部」(メンバー僅か3名)の職員「有川」は、丘の上で行き倒れていた少年「カカシ」を拾ってつれて帰る。カカシはセカイで唯一宇宙人と戦う力があった。カカシは記憶を持たないことを不安がりつつも、有川とその上司のオレ様キャラ「シロ」との共同生活をしつつ、宇宙人と戦っていた。

 カカシが拾われてから四ヵ月後のある日。カカシはついに自分の壊れたままの携帯電話をシロに修理してもらう事にした。ところがシロが電話でカカシの両親は既に死んでいると話しているのを立ち聞きショックを受ける。さらに修理した携帯電話には着信もメールも全く入っていなかった。ヤケになったカカシは外に飛び出すが、セカイが滅んでもいいと思った瞬間宇宙人の円盤が大侵攻してきた。無気力状態に陥っていたカカシだったが、突然”クラスメート”からガンガンメールが入りだす。今までは単に料金を払っていなくて通話が止められていただけだったのだった。カカシは有川やシロやクラスメートなど守る人がいると知り、宇宙人に向かっていった。

 後日。宇宙人を壊滅させたので「宇宙人臨時対策本部」は解散する事になった。ところが旅立とうとするカカシの前に、今度は友好的な宇宙人が現れた。カカシは宇宙人を有川のところに連れて行った。おしまい。


■感想

 はい、いかにも「ほしのこえ」が好きな人が作ったような作風でした。人に見せるというより自分のために作りました、という感じの自分に酔っている風OVA。「ほしのこえ」が好きな人ならハマるでしょう。逆にあれを「えー、これもんで大ヒット?」と不思議に思った人はそれなりの感想でしょう。

 紙芝居風、シャフト風の文字が一杯の映像、最後は感動的な音楽で泣かそうというKEY作品のアニメみたいなノリ、等、なんか影響を受けたものを全てごたまぜにした様な作品、でした。まあ、新海誠氏と同じく娯楽作品じゃなくて『芸術作品』を作りたいのでしょう。まあ世の中にはそういう需用も有るのかも。