感想:少女漫画誌「LaLaDX(ララデラックス)2012年1月号」


 発売日:2011年12月10日

■公式サイト→ララ→ララデラックス
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>幕末幻想浪漫譚
水野十子
遙かなる時空の中で5〜赤心の志士〜
>元の世界に戻るため四神を探すゆきは謎の声を聞き!?

 相変わらずの世界観で、ヒロインが未知の世界に放り出されてオタオタする展開はいつもの通り。それにしてもキャラが多すぎて頭が混乱してきそう。長州が外国船を四神の力で攻撃する、というのはちょっと普通の人間には思いつかない展開です。


>秘密を巡る冒険ファンタジー
マツモトトモ 鍵師ストラディバリ
>天然鍵師が開くのは、金庫と人の心です…!?

 ストーリー殆ど無し。ただの掛け合い漫才。まあベテランだから許される漫画。新人がこれもん描いたらはったおされますよきっと。


>仮想×現実サバイバル
>慎本 真 原作 誉田哲也『アクセス』(新潮文庫刊)
>アクセス
>雪乃を襲う悪意…一方、翔矢の身にも危険が!?

 「黒ララ」で始まったホラーがララDXに移籍。原作付きということで、『オッサンと愛人契約して体を売るキャラ』とか『キモデブオタ』とかが普通に出てきます。ララとは思えない漫画。あと、内容が陰気なホラーなのに画力がまるっきり追いついていない事が残念でなりません…


>河口けい 熊谷君の交換ノート

 意中の人に告白するため、わざとチンピラに絡まれて、その人に助けてもらおうとしたら、全然別のヤンキーに助けられてしまいました。

 といういつもの様なコメディ。相手がヤンキーなのにヒロインの方よりよほど純真なのが笑わかす。それにしても、この人が絵が上手くなったなぁと感心します。昔はお笑い内容に相応しい絵柄でしたが、今ではヒロインが普通に美人でララに相応しい絵に進化してます。あ、お話も面白いですよ。


>片桐シロ 少年と初恋

 主人公君は見た目完璧ですが、恋人にあまりにも完璧を求めすぎて、どんな美人に告白されても軽くふってます。ある日転校してきた女の子は、見た目は凄く可愛いのに、中味はかなり変なことに気が付いて…

 完璧美少年と、オタ系というかかなり変な子の恋愛物。デビュー作も良かっただけに、この人は今後も期待が持てます。


>恩田志弦 英雄は匿名希望

 第一次世界大戦をイメージさせる戦争中のお話。ヒロインはある理由から、敵味方関係なく負傷者を助ける部隊に志願しますが…

 画力良し。また、戦争中+軍隊という少女漫画には不向きなテーマですが、男から見ても特に破綻の無い展開で上手くまとめていました。なかなか読ませてくれました。


>池ジュン子 BEAR BEAR

 ヒロインはとある店で働いているクマの着ぐるみがお気に入り。友達からは「中味はどうせおじさんだよ、いや、マッチョな男だよ」とか言われ、ちょっとくじけそうになりますが…

 顔の見えない相手との恋愛(?)という展開が面白かった。

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 若手が見応えのある号でした。