感想:アニメ「パパのいうことを聞きなさい!」第12話(最終回)「世界で一番パパが好き」


 アニメ「パパのいうことを聞きなさい!」(全12話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

StarChild:パパのいうことを聞きなさい!
http://www.starchild.co.jp/special/papakiki/

 BSデジタル放送BS11(イレブン)での視聴です。

第12話(最終回) 世界で一番パパが好き


■あらすじ

 ひなは幼稚園のお遊戯会の練習を頑張れば両親が帰ってくると信じ込んでいた。仕方なく空は両親はもう戻らない事を教えるが、事情が理解できないひなは泣き叫ぶ。ひなは数日たってようやく落ち着くものの、お遊戯会の練習を拒否するようになっていた。悩む祐太は莱香に父親になれない悩みを打ち明けるが、莱香は「当然なれない」と突き放す。

 ある日、祐太が行き先も告げずにどこかに行くというので、空は怪しんで後をつける。祐太が向かったのは姉・祐理の墓だった。空は祐太が自分たちを親戚のところに手放す気だと感じて、必死で止めるように懇願するが、祐太は父親になれずとも頑張るという決意を告げに来ただけだった。祐太は、かつての姉の姿を思い出し、莱香の真意が「真のパパにはなれなくても、“パパでないパパ”にはなれる」というトンチみたいな答えだったと気がつく。

 お遊戯会当日。祐太は莱香と二人でひなの両親役を担当し、空・美羽やロ研メンバー、商店街の面々も応援に駆けつけた。

 後日、祐太は親戚たちと話し合い、アパートを引き払うと、今まで無人だった空たちの実家に転居した。おしまい。


■感想

 まあ…、悪くは無かったし、今時不幸系ホームドラマというのは珍しかったので、そこそこは満足しましたが、十分堪能したとは言いがたいところ。


 まあ半分は原作への文句になるのでしょうが、イマイチ三姉妹の不幸さが伝わってこないし(特に空とか美羽たちは、慣れない生活でめっちゃ苦労している筈なのに、なんか軽く流しすぎ)、ロ研のメンバーの存在価値がイマイチ見えないし(毎回出てきてもいいくらいだと思うのですが、思い出したようにしか出てこない)、そもそも祐太は金を稼ぐので死ぬほど疲れているはずなのに、描写が「いつもバイトで忙しいなぁ」程度だし、基本的な流れは悪くないのに、随所で喰い足りなさを感じさせるアニメでした。


 結局、アニメ単体ではあまり存在価値が感じられず、集英社の各種漫画雑誌で同時多発的に展開している「パパ聞き販促キャンペーン」のひとつ、程度の位置付けに終ったように思います。誰が悪いのだろうか。原作がそもそもこの程度なのだろうか。それとも、アニメスタッフが上手く調理できなかったのだろうか。それとも集英社ライトノベル発のアニメは必ず物足りなく終る運命なのだろうか。


 あ、でもOP曲とED曲はいい出来で気に入りましたよ、そこだけは満足してます、ハイ。