感想:NHK番組「100分 de 名著」『アインシュタイン 相対性理論』第3回「驚きのエネルギー革命」(2012年11月21日放送)


 NHK番組「100分 de 名著」『相対性理論』(全4回)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■名著17 アインシュタイン相対性理論』:100分 de 名著
http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/17_einstein/index.html

 NHK Eテレでの視聴です(放映:毎週水曜23:00〜23:25)。


■概要

アインシュタイン相対性理論

>20世紀初頭に発表されたアインシュタイン相対性理論。物理学の革命と言われ、時間と空間の概念を一新するとともに、原子力開発にも結びついた、この偉大な論文を知らない人はいないでしょう。
>しかし相対性理論とはどのようなものなのか、正確に答えられる人はほとんどいません。
>難解な十元連立方程式など、理解するには高度の数学知識が必要となるからです。
>しかし実は、比較的簡単にその理論を説明することもできます。アインシュタインが得意とした「思考実験」という方法を用いることです。思考実験とは、「光に近い速度で宇宙船が飛行しているとしたら、その内部で何が起きるか」といった、実現不可能な想像上の実験のことです。
>そこで11月の「100分 de 名著」では、スペシャル企画として、アニメーションやコンピューターグラフィックスを駆使して様々な思考実験を行いながら、相対性理論を読みときます。番組を見れば、数学や科学の知識がなくても、そのエッセンスが手に取るように分かります。
>ロマンあふれる「相対性理論」の不思議な世界を、どうぞお楽しみ下さい。

第3回 驚きのエネルギー革命


■内容

アインシュタインは光が最も速い理由について、光には質量がないからだとした。そして光以外の物質は速度が上がるにつれ質量が増すとした。例えばロケットの場合、光速に近づくにつれロケットの質量が増える。そのため次第に加速が難しくなり、質量のない光には、永遠に追いつけないというわけである。
>またアインシュタインは、物質の質量には、実はぼう大なエネルギーが隠されているとした。この理論に基づいているのが原子力だ。第3回では、エネルギーと質量の関係に迫る。

・「時間の遅れ」は宇宙線の放射で発生する「ミューオン」粒子の観測で実証された。ミューオンは本来なら地表に落ちてくる前に崩壊してしまう。しかし光の速度で地上に突入してくるため、時間が遅れるため、崩壊前に地表に到達する。
・またミューオンから見れば、「地表までの距離が縮んだ」事になるので、やはり崩壊前に地表に到達する。


・よく「光の速度は超えられない」と表現するが、正確には違う。「速度という物には上限が有り、それを超える速度というものは無い」が正しい。光はその最高速度を実現しているだけ。


・速度には上限がある。ということは、ロケットがいくらエンジンを噴射しても光速は超えられない。では使用したエネルギーはどこに行ったのか? 実は「質量」に変化した。
・質量とは「加速しにくさ」のこと。実は「質量」と「重さ」は関係が無い。ただし「重いものは質量が大きい」と考えて問題は無い。
・エネルギーと質量は同じ。例えば、水を温めて湯にすると、熱エネルギーで(物凄く小さいけど)質量が増える。
・質量・エネルギー変換の代表が核分裂核融合反応。
(以下次週)


■感想

 「光速が超えられないのではない、速度そのものに上限が有るのだ!」という考えが目からウロコでした。『何故光速が超えられないんだよ!?』とか今まで釈然としないままでしたが、この考えならまだなんとなく許せるな。