感想:少年漫画誌「月刊コミック電撃大王2013年3月号」(2013年1月26日発売)


 発売日:2013年1月26日(毎月27日発売)
(※以下、雑誌の内容に触れていますのでご注意ください)

月刊コミック電撃大王
http://daioh.dengeki.com/

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相対性モテ論[原作:築地俊彦 作画:前田理想]

 最終回。学校を買収したお嬢様が本格的に一哉に惚れて全力でバックアップ。一哉は彼女の金の力で王様状態で、金目のものをバラまいてモテモテになりますが、友人の大湖が「お前は間違っている」と鉄拳制裁します。それで目が覚めた一哉が、お嬢様を振った後、以前のようなアホキャラに戻って、自分の魅力だけでモテるために頑張るぜ!というところでおしまい。

 んー、なんかイマイチしまりのないオチでした。以前の一話毎にバカをやっていたころが凄く面白かったので、このラストはちょっと物足りないですねぇ。



三島凛は信じない![倉薗紀彦]

 凛と周太郎の前に以前出てきた怪しい長髪男が再出現し、意外な真実を語ります。なんと凛たちが現実と認識している世界は実は仮想世界で、現実の時間は21世紀後半になっていると言います。未来、人類は増えすぎた人口対策のため、大半の人間を眠らせており、その間見せているのがこの仮想世界らしいのです。今まであちこちで見てきたオカルト現象は、その仮想世界の綻びにより発生したものでした。凛たちは真実にショックを受けて立ち尽くします。次回に続く。

 …、えーっと、なんか今まで散々見聞きしたたことのあるような手垢の付いた設定を持ち出してきましたねぇ。以前は「怪奇現象に見えても実は種があるのだ」という一種の謎解き物だったのに、いつしか「キュXブ」→「マXリックX」などの、有名どころの設定を借りた安っぽい展開になってきて、私は大いに失望しております…



あしたの今日子さん いわさきまさかず

 読みきり。休刊した「電撃大王ジェネシス」で連載していた漫画が特別掲載。

 今の日本の埼玉あたりに魔王&側近と勇者の子孫がいて普通に市民生活を送っていて、で、情けない魔王と全然勇者らしくない女子高生(+女装男子)とかのコメディ漫画。今回は『魔王一行が路上ライブをやろうとして心が折れる話』と『魔法の部下が給料の前借りをしてスマホを手に入れる話』の二本立て。

 面白いから本誌連載でいいんじゃないでしょうか。電撃大王って基本的にイマイチの漫画ばかりなので、この作品にはレギュラー化してもらいたいです。



わくわくろっこモーション 大沖

 読みきり。休刊した「電撃大王ジェネシス」で連載していた漫画が特別掲載。

 コメディ。商店街の店の娘さんが主人公で、最近出来た大きな店の偵察に出かけますが、一緒についてきた近所のおじさんたちは「偵察」とか言いながら、店の品揃えに感激して買い物しまくっています。それを見た大型店の社長の娘が「うっ、いちいち店の弱点をついてくる」とか一人で感心して…

 基本的に何を描いても面白い人ですが、今回のこれもよかった。
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