感想:腐女子漫画「新次元アセンション」(渡辺瑞樹)(月刊コミックジーン2013年3月号)(2013年2月15日発売)


(※以下、今回の話の内容に触れていますのでご注意ください)

月刊コミックジーン COMIC GENE OFFICIAL SITE
http://www.comic-gene.com/

>数々の予言に記された“世界の終末と始まり”の日――。「ただの漫画」じゃすまされない! リアル・オカルティック・サスペンス!!
>新次元アセンション
>渡辺瑞樹

■あらすじ

 千年は多聞が過去のことをはぐらかしてばかりなので、独自に調査しようと決意する。真紅は千年にあるネット掲示板の書き込みを見せる。それは複数の人物が面白半分にとある施設に近づいたものの、異変が起こり、一人は死んだというものだった。真紅はネタかも知れないと半信半疑だったが、千年はその書き込みをしたという人間(チャラ男)と接触する。どうやら、さらに千年はアメリカ製のカードゲーム「イルミナティ」が、9.11テロや3.11の大地震を予告していたという恐るべき事実を知り、戦慄する。やがて千年とチャラ男はその施設に近づこうとするが、武装した兵士に撃たれてしまう。千年を救ったのは、昔知り合いだったユーリだった。



■感想

 ホンットにこの漫画は毎回毎回手を変え品を変え、オカルト好きを喜ばせてくれるわぁ。今回は「カードゲームのイルミナティが秘密結社の予言だった」云々ネタです。1995年に作られたゲームの絵柄に、2001年の9.11テロの予告が描かれていた! とかもう陰謀論満載。イルミナティを作った「スティーブ・ジャクソン・ゲームズ」社のゲーム「カーウォーズ」とか「オーガ」とか「ガープス」とかになじんでいる身としては、もうアホ意見としか思えないのですが、この漫画の妙な説得力(?)で語られると、うっかり信じてしまう純真な読者も居るかもと心配です…

 というか、作者はこの漫画をネタとして描いているのだろうか、それともガチで信じているのだろうか。「東日本大震災地震兵器で起こされた」とかツイッターで書いちゃう人が居ますが、おなじレベルの人だとしたら漫画を素直に面白がっていていいのか不安になるな…、ちなみにオカルトの総本山「ムー」誌は、編集部の後記みたいなのを読む限りふつーに仕事でやっているのが解るので安心です。


★おまけ

 イルミナティに関してはこのあたりをご覧くださいな。

●11月2日「やりすぎ都市伝説」に出てきた「イルミナティカード」の真実とは!?. - Yahoo!知恵袋
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n128408

 カードゲームの内容紹介から始まり、陰謀論者がどこに食いついたのか、そしてそれについての真相説明、などがまとめられています。

>もし「イルミナティカードがイルミナティの計画を予告していた」と言うのなら、「大怪獣が陸で海で大暴れする未来」や「エルビス・プレスリーが生きていたという未来」が来るのを、楽しみに待とうじゃありませんか。生温かい目で見守りながら。

 ヒヒヒッ、ここ大ウケ。


★おまけ2

 作中のネットでの施設探索は伝説の「蓋」とかなんとかいうスレを思い出したな。