感想:アニメ「宇宙戦艦ヤマト2199」第26話(最終回)「青い星の記憶」(2013年9月29日(日)放送)


 アニメ「宇宙戦艦ヤマト2199」(全26話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

宇宙戦艦ヤマト2199
http://yamato2199.net/index.html

MBS 宇宙戦艦ヤマト2199 番組サイト
http://www.mbs.jp/yamato2199/

 地上波・TBS系での視聴です(放送:毎週日曜 17:00〜17:30)。

第26話(最終回) 『最終話 青い星の記憶』


■あらすじ

 重傷の雪は以前ユリーシャが入っていたカプセルに移された。加藤は真琴と「出来ちゃった婚」をすることになった。そんな頃船内に幽霊が出没するといううわさが流れ、新見は古代守の姿を目撃する。真田はコスモリバースシステムに必要な「地球の記憶」は、守のものが使われていると推理する。やがて雪は地球まで持たず死んでしまった。それを見た守(の幽霊的なもの)はコスモリバースシステムを起動させ、雪を生き返らせるが、そのために地球を救うことは不可能になってしまった。それを知った真田たちは愕然とする。やがてヤマトは地球を臨む位置まで帰還し、地球を見た沖田は力尽きて死んだ。次の瞬間コスモリバースシステムは生き返った。で、地球が再生したという描写で幕。


■感想

※以下、辛口の感想になっておりますので、本作品が好きな方はご注意ください。

 あーあ、これが最終回か…、真琴の役目は最後に加藤とくっつくというそれだけだったのか…、どうりで道中活躍の機会がないと思った。リアルに作り直したはずのヤマトで最後に奇跡を連発、か…

 2014年に劇場版ですって? 沖田の霊が乗り移ったヤマトが今度は彗星帝国ガトランティスと一戦交えるんですかね。まあ沖田の霊が存在する以上、アクエリアスの戦い(実は脳は生きていたんだよーん)まで作ることも構想にありそうですが。


■総括

 イマイチに尽きる。別にリメイクだから評価しないということではなく、大体1970年代版の熱烈なファンでもないのですが(というかもう殆ど忘れてる)、2199が全くの新作だとしても評価は一緒ですね。

 21世紀版に相応しく、絵は綺麗になったし、キャラも売れ線で綺麗どころが増えたし、「ヤマトがドメルの自爆で半分吹き飛んだのに次の週復活」とかいう荒業も無かったし、確かにスタッフが矛盾をつぶして作ったというのは解ります。でも面白くないんじゃ仕方ない。

 地球があと一年で滅亡しそうだというのに何の悲壮感も感じさせないシナリオ。宇宙船が一隻で何十万光年も飛行して未知の銀河に挑もうというのに、困難さを思わせる描写もなし。実に快適に航行して苦労も無いまま任務完了。一番苦労したのって冥王星で反射衛星砲に狙われたときか? 『宇宙船一隻で星間国家に対決する』という基本設定が無茶なので、それに筋が通るように作り直したら、もう苦労も何にも感じさせない、心を揺さぶるものが何もないお話になっちゃいました…、それで良いのか。

 雑誌の「グレートメカニックDX」(http://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-46476-4.html?c=50200&o=date&)あたりの記事を読むと、確かに色々考えているんだなというのはわかりますが、理屈はついても「盛り上がらない」のじゃねぇ。

 世間的な評価は知りませんが、私はこのアニメ、正直B級だったと思います。結局愚痴しか出なかった。


★蛇足

 70年代版と2199の関係は「ウルトラQ」と「ウルトラQダークファンタジー」の関係に相似かなぁと思います…オリジナルは後世でも評価されましょうが、リメイクのほうは数年後にはもう忘れられて…、という予感。