感想:ウォーゲーム雑誌「Game Journal(ゲームジャーナル) No.49」『激闘!レニングラード電撃戦』(2013年12月1日発売)


 発売日:2013年12月1日(3,6,9,12月の1日発売)

ゲームジャーナル公式サイト
http://www.gamejournal.net/

■今号のページ
http://www.gamejournal.net/item_list/gj_049/index.html

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■付録ゲーム

激闘!レニングラード電撃戦ゲームデザイン:ふ〜ら〜中村)

>「激闘!レニングラード電撃戦」は、名作「激闘!マンシュタイン軍集団」システムで壮大なバルバロッサ作戦の全貌を再現する「激闘!バルバロッサ」シリーズの第1作。
>本作は北方軍集団の激闘を描き、枢軸軍プレーヤーはドヴィナ川を越え、スターリン・ラインを突破してレニングラードをめざし、レニングラードの攻略または孤立化をめざす。
>あなたは北方軍集団を率い、赤き北の都に迫ることができるだろうか!?

 東部戦線モノを北・中央・南方、と年一作ずつ発売して、二年後に三作揃ったところで合体して巨大ゲームが完成!という構想の第一作。こういう壮大な構想を聞くたびに「途中でポシャらないか」と気になって仕方が無い…、まあ昨日今日出来た会社じゃないしそんなに怯える必要も無いと思いますけど…


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□特集:激闘!レニングラード電撃戦

 レニングラードの戦いのヒストリカルノート、松田大秀氏のリプレイ漫画、ゲームのプレイ指針、デザイナーズノート、『ゲームの殿堂』では「バルバロッサ作戦」モノ対決と、いつものごとく手堅い内容。

 と・こ・ろ・で、上田洋一氏が書いたヒストリカルノートでは、「ドイツ国防軍善玉説」を数々の傍証を元に叩きまくっているのですが…、今回上田氏は一体どうしてしまったのでしょうか? 今までは淡々と(?)戦史を解りやすく書かれる方だったのに、今回突然感情むき出してマンシュタインとかを攻撃しまくっているのでビックリした…



□その他

[連載]絶版ゲーム再生Project RENEWAL(錦大帝)

 今回のお題は「銀河英雄伝説」シリーズ(ツクダホビー)。「宇宙ナポレオニック」とか呼ばれているらしいゲーム群です。ゲームもそうですが、そもそも原作も懐かしいですね、1980年代は原作本やアニメは大ヒットでしたよねぇ。しかし徳間からおっとなーな雰囲気で出ていた小説が、21世紀には「ライトノベル」呼ばわりされるようになるとは、なんともいえない気持ちです…



[連載]ウォーゲーム英雄伝説(横口禎彦)

 ヨーロッパ中世編。今回は「ノルマン・コンクエスト」がお題。世界史は取っていなかったので、こういう歴史的イベントも、「ヘイスティングスの戦い」も、翔企画シミュレイターのコマンドコントロールの回(だったかな?)で紹介されていたゲームの記事で初めて知りました。それにしても、今回は「誰それが誰それの息子で、敵が誰でどこの出身で…」という文章がやたら多くて、読んでいて頭が痛くなった…、



・新作ゲーム「大東亜戦争」紹介

 別冊枠で発売予定の太平洋戦争キャンペーン物。マップはポイント・トゥ・ポイントでカードドリブンシステム。内容は

・日本が開戦の時期を選択できる
・日本がアメリカとは戦わず、イギリス・オランダのみに宣戦布告できる
・戦艦伊勢と日向を航空戦艦にできる
信濃を戦艦と空母のどちらかにするか選べる

 等々、どうやら「やりたいことはなんでもやれる」っぽいゲームです。「SPIのゲームか!」って突っ込みたくなりましたですよ。それはそれとして、太平洋戦争物のマップがへクスではなく、ポイント・トゥ・ポイント形式というのは、なんとなくさびしい。個人的には、太平洋とかヨーロッパ大陸とかを升目が埋め尽くしているのを見て「おおおっ」となるのが好きなんですよ。



□次回予告

 No.50(2014年3月1日発売予定)の特集/付録ゲームは「フリードリヒ最大の危機」。七年戦争を「信長最大の危機」システムで描くというものです。

 えっ、マジ?! ホントに出すの? 以前に編集部から来た告知でゲームの存在自体は知っていたのですが、テーマ的にドマイナー過ぎて需要が見込めそうに無いので、「作ったけどそのままお蔵入り」になったのだとばかり…、

 はっ? このゲームを予備役から呼び戻す必要があるほど、今のGJはネタ切れに苦しんでいるのでしょうか? これ、冗談ではなくて本当っぽいから心配だ…、同人誌時代のように自由奔放に「SFアニメ」とか「ローマ帝国」とかを特集にするわけにはいきまませんからねぇ…、西部戦線・東部戦線・三国志はいい加減やりつくした感も有るだけに、今後どうなっていくのか気になりますよ。
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