感想:成年漫画誌「COMIC阿吽 2014年6月号」(2014年4月28日発売)

COMIC (コミック) 阿吽 (あうん) 2014年 06月号 [雑誌]

 発売日:2014年4月28日(毎月28日発売)

■「コミック阿吽」公式サイト
http://www.hitpub.com/aun/contents/

表紙イラスト【深崎暮人


・18周年記念豪華特別付録【師走の翁イラストセレクション】

 別にファンでもないので全然ありがたくない。



たろプン】Erotic Monster

 巻頭カラー。頭の中がオカルトで一杯の主人公の女の子は、最近多発しているレイプ事件が「妖怪ボボカブリ」の仕業と思い込み、ノーパンでおびき寄せる作戦に出ます。ところがその間に妖怪(?)は先輩の部屋に現われてレイプを開始。たまたまそこに来た主人公は、研究のため自分にも入れてくださいとか要求します。


 まごう事なき、たろプン印のアホ漫画です。まあレイプシーンはそれなりにエロイです。



しょうさん坊主】素直になれない

 主人公さん(ちょっと太目)は彼氏の要求に応じて、一日中バイブを入れていたり、青姦に応じたりと、けなげの一言。彼氏は無口な子が好きならしいので、どんなに感じても声を出さないようにしています。しかしある日彼氏の部屋に連れて行かれてねちっこい責めを受けて感じまくってしまい……


 以前にメガストアα誌に描いていた人が阿吽に初登場。ほぼ全編エロシーンのサービス満点の内容です。激エロというほどでは無いのですが、青姦シーン→彼氏の部屋での濃厚エッチ、と満遍なくエロ絵が詰め込まれており、なかなかの出来栄え。



【流一本】シスブラ2

 4ページコミック販促漫画。2013年7月号の「シスブラ」の続き。お姉ちゃんが裸エプロンで朝ごはんを作ってくれたのだけど……、ラストは超定番のトホホオチ。



堺はまち】こたつネ

 主人公のメガネ君&恋人が、友人カップルの部屋に遊びに行くと、女の子しかいなくて、どうも男の方はどこかで浮気している模様です。で、浮気された女の子の方がコタツの中からメガネ君にちょっかいを出してきました。


 コタツの中であそこを舐めさせる→足でメガネ君の股間をぐりぐり→最後にメガネ君の恋人が酔いつぶれている隙にメガネ君に立ちバックでガンガン突かせる、と、堺はまち風味たっぷりの漫画でまずまず満足です。



【ばーるん】泥棒toドロボウ

 巨乳主人公さんがベランダで下着が無いなぁとか困っていると、通りがかりの若者が「落ちていましたよ」とパンツを差し出してくれました……、もちろん即座に「この泥棒がぁ」とふんじばりましたが、色々有って男が欲しい主人公さんが、「エロイことをしないと警察に突き出す」と脅して逆レイプするという展開に。


 相変わらず「そこそこ絵は上手いのだが、全くエロイ気持ちになれない」という残念な人。一般誌での活動を視野に入れたほうが良いのではないかと思うところです。



【金時】コンプレックス

 主人公の女の子はク○ト○スが大きいのが悩みで、殆どオチ○チ○サイズ。そこでちょっと派手目の友達に相談したのですが、なにそれキモイみたいな事を言われてムッとなり、犯してあげる事にしました。


 3月号で「阿吽コミックオーディション翠緑賞」を受賞した新人のデビュー作。相変わらず絵は完成されていますし、絡みも一枚絵で見るとエロチックなのですが……、デビュー作同様話の方向性というかが、こう、なんというの、独特というか変というかで、全く興奮できません。この人、エロ漫画家に必要な読者の興奮を呼びさます何かが欠けている気がする……



【翠燕】らぶいも

 カラー4ページ。イラストギャラリー。妹とエッチするシーンの四枚つづり。



高岡基文】トリトリ

 美少女モデル二人組の片方は実は男の娘でした。それを知ったカメラマンが美人マネージャーも巻き込んで大乱交に。


 いつもの高岡タッチ。ベテランの味でいつのエロクオリティ。



鈴木狂太郎】貧乏息子と御令嬢

 主人公は以前は金持ちだったけど今は落ちぶれた一家の長男。ある日アパートに金持ち時代に親しかったご令嬢が現われ、「政略結婚させられそうなので抱いて」と頼んできます。あまりに無神経な態度にブチ切れた主人公はほぼ強姦しちゃうのですが、お嬢様は嬉しがって、最後に定番の妊娠エンドでおしまい。


 作者氏は一般誌のドラゴンエイジの連載が終わった(打ち切りとも言いますが……)ため、またまた古巣の阿吽に戻ってきましたが、またまた絵柄がガラッと変わっていて、もう笑ってしまいます。登場最初期の絵柄はお耽美系というかいかにもロリを描くための絵という感じでしたが、今ではすっかり一般誌仕様で、誰コレという感じ。まあ、またまた一般誌で描く日までしばらく頑張ってください。もう全然実用性感じませんけど。



桜桃千絵里】僕の困ったAI

 賢い主人公は、電脳美少女型秘書プログラムを作ったのですが、いざ動かしてみると指示を全く聞こうとせず、ただのナマケモノ状態。怒った主人公は自分の意識を電脳世界に投射し、プログラムの動きを拘束すると、「主人のいう事を聞くように教育してやる」と言ってエロい責めを始めます。


 まあ、わりとふつーにありがちな展開。わりと好きな作者ですが今回はあんまり実用度無し。



荒岸来歩】The GrassPrison

 主人公は大金持ちの家に入り婿予定。婚約者とは形だけの関係で愛情も関係もゼロ。心を許しているのはお付きのメイドだけで、メイドとは車の中で走りながらS○Xしたりとやりたい放題です。そのうち、露出とかにエスカレートしてゆき……


 トーンを使う量とか背景の書き込みとか、阿吽で一番力を入れていると思われます。エロシーンはそれなりに濃いのですが全体を貫く暗い空気のおかげで、どうも興奮できません……



唐辛子ひでゆ】ご町内刑事 カイランヴァン

 メタル系ヒーロー・カイランヴァンは、ドクター禁城目イワークのワナにかかり、博士(美人)と共に閉じ込められてしまいます。しかし博士は慌てず騒がず、脱出の方法があると言って秘密装備?のコンドームを取り出し、ナニに装着後アソコに入れるように命じます……


 全く頭を使っていないと思われるバカ漫画。唐辛子ひでゆ絵でなかったら絶対許されないレベルです。


 まー、悪くは無いけど「この作品がエロくてエロくてもうたまらんわ!!」という作品は無し。流一本氏がドエロイ漫画を描いてくれないと阿吽はピリッとしないな。

 あと、読者投稿コーナー「阿吽のすきま」がなくなっている……、別に読んでもいませんでしたが、読者投稿コーナーを廃止するエロ漫画雑誌とか初めて見た。もう金にもならない読者コーナーを維持する編集の余力が無いのだろうか。