【ゲームブック】創土社「闇に彷徨い続けるもの」(「闇のトラペゾヘドロン」収録)ちょっと読み

●『闇のトラペゾヘドロン』 倉阪鬼一郎積木鏡介友野詳
http://www.soudosha.jp/Cthulhu/yamino.html

>《闇に彷徨い続けるもの・友野詳
>ある日、世界は破滅した。「きみ」(プレイヤー)は、これまでの肉体と切り離され、精神を奇怪な結晶体に封じられた。きみが宿る〈輝くトラペゾヘドロン〉は、時の彼方へ飛ばされる。自力では移動もままならず、会話もできないきみにできるのは、周囲の知性体にビジョンを見せて誘導することだけだ。きみは、数億年の年月を旅する。なすべきことを推理し、単語を組み合わせ、進むべき道を見つけ出すのだ。人に戻るか、それとも人ではない何かになるか……。 

 先週の8月27日に発売されたばかりの創土社クトゥルフ神話モノシリーズ「闇のトラペゾヘドロン」を入手しました。お目当ては収録されているゲームブック「闇に彷徨い続けるもの」(友野詳)一択なので、早速ちょっと見てみました。


★注意

 いきなりですが、上記リンク先に正誤表があるのでプレイする方はご注意あれ,……、間違い多すぎだろ!


 さて、ゲームブックの内容ですが、ストーリーは「世界の終末の瞬間、主人公の精神が謎の物体『輝くトラペゾヘドロン』に吸い込まれ、以後どう行動するかを選ぶ」というダークさたっぷりな物。クトゥルー好きならお馴染み(?)の世界でしょう。


 ゲームシステムは、新紀元社のゲーム雑誌「ロール&ロール」掲載のゲームブックで使われている、『グループSNEが新開発した(?)システム』が採用されています。


 簡単にいうと、従来のゲームブックはこんな感じでしたが、

次はどうする?
 銃を取るなら、45番へ
 ナイフを取るなら、89番へ


 本書のシステムは、例えば

バラグラフ1

呼びかける相手の数字を10の位、する行動を1の位、として、その番号に進め
1:ジョン
2:攻撃
3:防御
4:ビル
5:撤退
6:キャシー

 ここで「キャシーに撤退を命じる」ならば「65番」に進むわけです。もしこの選択が正しいならば、飛び先の「パラグラフ65」の冒頭には「パラグラフ1から来た人は正解」と書かれています。間違っていれば、飛び先のパラグラフは意味が通じませんので、やり直しとなります。

 このシステムは過去にゲームブック『魔女館からの脱出 キャット&チョコレート』で体験済みですが(http://d.hatena.ne.jp/Perry-R/20120917/p4)、当時めっちゃ酷評した記憶があります。ストーリーを楽しみたいのに、本筋とは違う数字の組み合わせ探しに時間を取られてめちゃめちゃイラついたから。安田均先生は「ゲームブックの全く新しいシステムを生み出した」云々と自画自賛でしたけど……、本書ではどうなのでしょうねぇ。またあんな組み合わせパズル攻めなのかなぁ。


 ゲームブックの内容はまだ殆ど読んでいないのですが、このシステムという時点で結構失望したなぁ……、まあプレイしてみれば感想はまた変わるかもしれませんけどね。