感想:NHK番組「サイエンスZERO」「ついに出た!? 夢の“量子コンピューター”」(2014年9月28日(日)放送)


 NHK番組「サイエンスZERO」の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

NHKサイエンスZERO
http://www.nhk.or.jp/zero/

 NHK Eテレでの視聴です(放送:毎週日曜 23:30〜0:00)。


■概要

http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp479.html
No.479ついに出た!? 夢の“量子コンピューター”2014年9月28日 放送
2014年9月28日(日) [Eテレ] 夜11時30分〜

量子力学の原理を使って、超高速に計算する「量子コンピューター」。量子を自由に扱うのは技術的に難しく、その実現には時間がかかると考えられていた。しかし最近、カナダのベンチャー企業が「量子コンピューター」をアメリカの巨大企業に販売したことで、話題になっている。しかも、核となる技術は日本の研究者が開発していた。番組では、今回販売された「量子コンピューター」はどのような原理で動くものなのか、徹底的に解剖する。


■内容

・既存のコンピューターは「最適化問題」というジャンルの計算はまだまだ時間がかかる。例えば「巡回セールスマン問題」という、「セールスマンが全国の支店を巡回する場合の最短ルートを求める」様な計算が苦手。

・既存コンビューターは「ビット」つまり0か1かで計算する。量子コンピューターは「量子ビット」つまり0でもあり1でもあるような単位で計算できるので、最適化問題も一瞬で解ける。

・最近グーグルも研究しているらしい。


■感想

 うーん、外れ。NHKのこの手の番組は「ド素人でも腑に落ちるように上手い説明をしてくれる」のがウリで、いつぞやの「ポアンカレ予想」を扱った番組では数学の難問を素人がわかるように巧みに説明する構成に痺れました。翻ってこの番組は、「解るやつだけついて来い」というスタイルらしく、「量子ビット」以降の説明が全く理解できなくなりました。

 『実際にカナダの州の塗り分け問題を解いてみましょう』という説明なのですが、量子ビットをこうしてこうつないで、するとエネルギー的に安定したところが答えです……、って、解るかぁ! しかもそれを見てスタジオのメンバーがしたり顔で「凄いですねぇ」とか言っているのに腹が立った。

 とりあえずこの番組はあんまり役に立ちませんでした。