感想:NHK番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」(NHK総合版)『File-17 超能力は実在するのか? Part-2 科学は証明できるのか?』(2014年10月11日(土)放送)


 NHK番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」(NHK総合版)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー - NHK
http://www4.nhk.or.jp/darkside/

 NHK総合での視聴です。(放送:毎週土曜 22:30〜22:50)

『File-17 超能力は実在するのか? Part-2 科学は証明できるのか?』


■内容

>あなたにも超能力があるかも?人類全体に潜む未知の力に、科学者はどう迫っているのか?実験の現場を直撃取材!100年近い挑戦と大論争から、超能力解明の可能性を探る。

>あなたにも超能力があるかも?そんなワクワク感でお届けするシリーズ第2弾。特別な超能力者ではなく、私たち人類全体に潜む未知の力の可能性に、科学はどう迫っているのか?アメリカの超心理学研究所で行われる実験を直撃取材!100年近く続く超能力研究の苦難と挑戦の実態とは?「超能力実在を証明した!?」と言われる実験をめぐる壮大な論争とは?超能力の未知と謎を探求する科学のロマンをわかりやすく描く。出演:栗山千明

 BSプレミアム版の「File-03」(2013年7月12日(金) 放送)から。


 20世紀前半のアメリカの超心理学者ジョセフ・バンクス・ラインは、「超能力」の科学的研究手法を編み出したことで「近代超心理学の父」と呼ばれている。彼はいわゆる「超能力者」を被験者とする実験は、自称能力者が「こんな環境では上手く力が出ません」とかごねてインチキの可能性がある状況しか受け付けなかったり、また能力が有ったのか無かったのか解らない、ということが有ったため考え方を変えた。それは「一般人」を被験者に、「きちんと数字で効果の有無が確認できる」客観的な実験を行なうというものだった。彼は未だ知られていない超能力的なものを「超感覚的知覚(ESP)」と名付けた。


 その第一弾が1930年代の「ゼナーカード」(通称ESPカード)による実験。二人一組となり、片方が五枚のカード(○、□、☆、+、波、が書かれている)を相手に見えないようにめくってそのイメージを思い浮かべ、もう一人がそれを当てるというもの。偶然に当る確率は20パーセントだが、実験では21.44パーセント的中。偶然以上のものがあると考えられた。


 1974年には「ガンツフェルト実験」が考案された。これは二人一組で、片方が渡された絵のイメージを思い浮かべ、それを離れた場所にいるもう一方が受信を試みる。そして最後に受信側に四枚の絵(正解一枚、無関係三枚)を渡して正解を選ばせる。的中率は35パーセント。偶然当る確率25パーセントより遥かに高い。その後、否定派の意見を取り入れ、全ての作業をコンピュータに任せ、人為的な何かが入り込むことを排除した「オート・ガンツフェルト実験」も開発されたが、やはり正解率は31パーセントもあった。


 超能力は未だ実証されていないし、世間的にも「マンガ・アニメの世界」程度に思われている。しかし科学の世界で100年などたいした単位ではない。例えば地動説は今は当たり前だが、この考えが受け入れられるのに千年はかかっている。それに比べて超能力研究はまだ始まって100年。まだまだこれからではないか。


■感想

 今回はオカルト要素皆無の真面目編でした。