NHK番組「コズミック フロント」の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)
■コズミック フロント | NHK宇宙チャンネル
http://www.nhk.or.jp/space/program/cosmic.html
NHK BSプレミアムでの視聴です(放送日:2014年10月30日(木) 22:00〜22:59)。
■概要
2013年12月19日放送分の再放送。
>1960年、「オズマ計画」と名付けられた世界初の地球外知的生命探査が行われた。このとき電波望遠鏡が向けられたのが、秋の星座・くじら座のタウ星だった。
>これは太陽系のすぐ隣にある太陽に似た恒星で、生命を持つ惑星を持つ可能性が高いと考えられていた。それから半世紀たった今、世界中の最新望遠鏡が新たな惑星探しにしのぎを削っている。
>そして2012年12月、あのくじら座タウ星に「地球に似た惑星」が5つ存在することが明らかになった。しかも一部の星は、生命に適した温度を持つという。さらに2013年10月に発表されたNASAの宇宙望遠鏡ケプラーの最新報告によれば、銀河系には「地球に似た惑星」が予想以上に多いこともわかってきた。
>「私たち人類は、広大な宇宙の中でひとりぼっちなのか?」という古くからの問いに挑みつづける科学者の足跡を追い、天文学で最もホットな分野のひとつに成長した「太陽系外惑星研究」の最前線に迫る。
一千億個の地球!?(再放送)
■内容
Front 1 太陽系外惑星を捉えろ
2003年に地球から130光年の星「HR8799」の周囲に惑星が3個見つかった。これは人類が肉眼で(というか望遠鏡で)発見した初の地球外惑星である。
Front 2 電波で“第二の地球”を探せ
アメリカの天文学者ドレイクは、地球外文明も電波を使っているはずだから、電波望遠鏡でそれを受信できるのでは?と考え、太陽に似ている恒星「くじら座タウ星」(地球から12光年)と「エリダヌス座イプシロン星」(同11光年)を観測した。この試みは「SETI(セチ)」=「地球外知的生命体探査」と呼ばれ、「オズマ計画」が1960年に実行された。この計画は成果は上がらなかったが、世間的には大反響を呼んだ。ドレイクは、地球外文明の数を求める「ドレイク方程式」を考えた。
Front 3 “星のゆれ”で惑星を捉える
太陽は周囲をめぐる惑星の重力の影響で僅かに揺れ動いている。他の恒星も、揺れを観測すればそこから惑星があるとわかるはず。そして1995年にシリウス座51番星のゆれが確認され、4日周期で恒星をめぐる惑星があることが確実となった。
Front 4 発見!スーパーアース
地球型で地球より重い星をスーパーアースと呼ぶ。スーパーアースは重力が強いので大気が逃げにくいなど、諸々の理由で地球よりも生命の誕生に適しているはず。
Front 5 スーパーアースに迫れ
くじら座タウ星は恒星のゆれが無いことで有名で、惑星は無いものと見られていた。そのためゆれが見つかってもそれは単なる観測機器のノイズだと考えられた。しかしある学者は今までに蓄積された観測データからノイズを取り除いた結果、ごく僅かな揺れを見つけ、スーパーアースが5個あるらしいことを突き止めた。
Front 6 宇宙は地球であふれている
太陽を観測して、例えば金星が太陽の前を横切ると明るさが減る。ということは、恒星を観測し明るさが変動すれば惑星があると推測できる。2009年に打ち上げられたケプラー宇宙望遠鏡は、はくちょう座方向を観測し、2011年には惑星候補を千個見つけた。しかもその内訳は、地球型&スーパーアース型惑星がガス巨星型惑星より遥かに多かった。つまり生命がありそうな星は宇宙に満ち溢れているらしい。
■感想
30年ほどまでは「太陽系外の惑星」なんて夢の世界というか「行って見なきゃ有るか無いか解らない」程度のものでしたが、今では当たり前のように観測されているんですねぇ。