感想:NHK番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」(NHK総合版)『File-22 怪奇!ロンドン心霊ブーム Part-1』(2014年11月29日(土)放送)


 NHK番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」(NHK総合版)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー - NHK
http://www4.nhk.or.jp/darkside/

 NHK総合での視聴です。(放送:毎週土曜 22:30〜22:50)

『File-22 怪奇!ロンドン心霊ブーム Part-1』


■内容

>最強の霊媒vs超一流の科学者、衝撃の結末とは?かつてロンドンで起きた空前の心霊ブーム。なぜ人々は信じたのか?私たちもだまされる?意外な心理の落とし穴に迫る!


ガチンコ対決、最強の霊媒vs超一流の科学者!19世紀、ロンドンは最先端の心霊都市だった。死者と会話する!魂が実体化する!霊がアコーディオンをひく!大勢の霊媒が怪現象を起こし、人々はそれを信じ込んだ。謎の解明に乗り出したのは、電子など「見えないもの」の正体を研究する世界的物理学者。迎え撃つのは、誰も仕掛けを見破れない最強の霊媒。対決の衝撃の結末とは?私たちもだまされる?意外な心理の落とし穴に迫る!

 BSプレミアム版の「File-09」(2014年5月7日(水)放送)から。


 19世紀後半〜20世紀前半のイギリスは心霊ブームに沸いていた。「霊媒」と名乗る特殊能力者が、微弱な「霊」の力を、自分の「生体エネルギー」で強化し、触らず物を動かす「ポルターガイスト」、宙に浮く「空中浮遊」、霊を実体化させる「エクトプラズム」など、様々な奇跡を起こすのである。当時のイギリスでは、夜、紳士淑女が薄暗い部屋の中に集まり、霊媒が起こす奇跡を体験していた。


 そんな数多の霊媒の中で「霊媒の王」とまで呼ばれたのが「ダニエル・ダングラス・ヒューム」だった。ヒュームは他の霊媒とは違い昼間に降霊会を行ったが、誰もインチキを見つけることは出来なかった。そこに現われたのが当時の超一流学者ウィリアム・クルックスだった。1871年、クルックスはヒューム相手に実験を行ったが、クルックスが軽く触るだけでアコーディオンを鳴らすなどやってのけたのを見て、「未知の力が存在する」という結論に達した。当時は電気や放射線など、「見えない力」というものが発見・産業化されている時代で、クルックスは霊云々についても「解明すべき未知の力」と考えた。

 もっとも他の科学者からは「まんまとトリックに騙されて!」と大非難を受けた。当時既に霊媒と同じような「奇跡」を見せるマジックショーが開催されており、マジシャンなどの手で霊媒たちのインチキは次々と暴かれていった。クルックスはウソを暴きたいと考えると同時に、「未知の力を見つけたい」とも思っていたはずで、それで上手く騙されたのではないか。しかしヒュームのトリックは未だに解明されていない。


■感想

 BSプレミアム版と違い、心霊ブームの火付け役フォックス三姉妹の話が省かれていて、やはり短縮バージョンはちょっと物足りないなぁ、と久しぶりに思った。



★おまけ

●ダニエル・ダングラス・ホーム 19世紀最大の霊媒 | オカルト・クロニクル
http://okakuro.jpn.org/occu/?p=910


●フォックス姉妹 降霊会のスーパースターとその真実 | オカルト・クロニクル
http://okakuro.jpn.org/occu/?p=508