感想:海外ドラマ「X-ファイル シーズン5」第9話「分裂」

X-ファイル シーズン5 (SEASONSコンパクト・ボックス) [DVD]

 ドラマ「X-ファイル シーズン5」(全20話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■ディーライフ/Dlife X-ファイル シーズン5
http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s5/

 BSデジタル放送「Dlife」での視聴です。

第9話 分裂 SCHIZOGENY

■あらすじ

 お題は「超能力(?)」。


 果樹園を営む農夫が垂直に地面に生き埋めになって死んでいた。被害者は義理の息子ボビーと仲が悪く、ボビーが落とし穴を掘って殺したという疑いがかかる。スカリーはボビーは義父に虐待された末に殺したのではと考えるが、その様子は無かった。

 続いて、ボビーのクラスメートのリサの父親が自宅の二階の窓から転落して死ぬ。リサも高圧的な父親と折り合いが悪かったらしい。モルダーは死体に生木が食い込んでいるのを見つける。

 ボビーとリサのカウンセラーのカリン・マシューズは、モルダーたちに、あからさまにボビーが虐待された末に父親を殺したと匂わせる。やがて、20年前にやはり農園主だったカリンの父も地面に生き埋めになって死んでいたことが解る。

 最終的に、父親に虐待されていたカリンが樹木を自由に操る力を手に入れて父親を殺し、さらにボビーやリサに異様に入れ込んで二人の父親を殺したことがわかる。カリンはモルダーたちを生き埋めにしようとするが、以前の使用人に頭を殴られて死に、死体はそのまま地面に沈んでいった。


監督 ラルフ・ヘメッカー
脚本 ジェシカ・スコット&マイク・ウオレーガー


■感想

 評価は×。


 序盤は、呪いや超能力を扱ったエピソードの様に見えて興味を惹かれたが、終わってみると「ハァ?」としか言いようの無い駄作だった。


 とにかくシナリオが支離滅裂で、

1)カリンは何故ボビーの父やリサの父・叔母を殺したのか
2)カリンがリサを地下室に監禁した理由
3)葉枯れ病と事件の関係性
4)死んだカリンが地面に沈んだ理由


 といった点に全く説明が無く、面白い・面白くない、という以前にシナリオの体を成していない。視聴者を惑わそうとして色々な伏線を張り巡らしたものの、全て回収されないまま終わっているというろくでもない結末となっている。調べてみると、アメリカでもシーズン5屈指の不人気エピソードとのことだが当然だろう。


 シナリオを書いた二人はこの番組に初参加だが、これ以降仕事を貰えたのか気になるほどの駄作だった。


■一言メモ

 タイトルの「SCHIZOGENY(シゾゴニー)」は「分裂生殖」等の意味。しかし、このエピソードの内容と「分裂(生殖)」に何の関連があるのか全く解らない……