感想:NHK番組「世界を変える魔法! アルゴリズミ子研究所 (2015年版)」第2回「エレベーター編」(2015年7月23日(木)放送)


 NHK番組「世界を変える魔法! アルゴリズミ子研究所」(全3回)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■世界を変える魔法! アルゴリズミ子研究所 - NHK
http://www4.nhk.or.jp/P3285/

 NHK Eテレでの視聴です(放送日:2015年7月16日(木)、23日(木)、30日(木) の 23:30〜23:55)。


■番組概要

>話題の最新機器の意外な“しかけ”とは?コンピューター世界の女神、アルゴリズミ子(橋本環奈)が出す難問によゐこ有野晋哉が挑戦。解明に挑む。

 2014年9月30日(火) 23:00〜23:45に放送した番組の続編。全3回。コンピューターを動かすための仕組み「アルゴリズム」を解説するバラエティ番組。

(※2014年版感想→ http://d.hatena.ne.jp/Perry-R/20141001/p1


第2回 エレベーター編


■内容

「エレベーター編」

スマホ、掃除ロボットなど続々と登場する最新機器の意外な“しかけ”とは?そこには世界を動かす魔法=アルゴリズムが存在!。開発者の「目からウロコの解決策」を見破れるか?コンピューター世界の女神、アルゴリズミ子(橋本環奈)が出す難問に、よゐこ有野晋哉が挑戦。アルゴリズムを解明する。子どもから大人まで一緒になって頭をひねり「考える力」が鍛えられるEテレ発、知的エンターテインメント。第二回「エレベーター編」

>【ゲスト】ゲームクリエイター…森川幸人,【出演】有野晋哉,【司会】橋本環奈,【語り】斎藤千和

 エレベーターで、待つ人が出来るだけ少なくなるように動かすための3つの命令を考える。


 6階建てビルに3基のエレベーターがあり、昼休みに各階から6階の食堂に皆が集まっていく状況とする。ここで各エレベーターに与える命令は

1 エレベーターと客の距離を測る
2 ?
3 エレベーターを動かす


 さて、2番に入る命令は以下ののどれか?

・一番近い階で人を乗せる
・各エレベーターに担当階を決めて乗せる(エレベーター1は1・2階、エレベーター2は3・4階、エレベーター3は5階、という具合)
・客の待ち状況を言語化する


 一番近い階で人を乗せるようにすると、6階で人をおろした後、上の方の階でばかりエレベーターが往復し、1階にはちっとも来ないのでダメ。


 担当階を決めると、エレベーター1が1階で客を乗せると、一度6階まで行った後、戻ってくるまでずっと待っていないといけない。エレベーター2や3が遊んでいても、1階の客は待たされっぱなし。ダメ。


 正解は「言語化する」。つまり待ち状況を「あまり待ってない」「少し待っている」「かなり待っている」「物凄く待っている」と分け、物凄く待っているところを優先して乗せるようにする。その際に「あまり待ってない率 60パーセント/少し待っている率 40パーセント」という風に、厳密な線引きでは無く曖昧な数値で判断する。こういう曖昧な処理をするものを「ファジィアルゴリズム」と呼ぶ。


 1990年代くらいに、家電に「ファジィ処理」をウリにしたエアコンや炊飯器が良く発売されていたものでした。つまり「気温26度以上は暑い」とかキッチリ決めるのではなく、なんとなく暑い、という人の感覚をコンピューターに理解させるようにしたもの。


 ファジィアルゴリズムは、例えば醤油を作る時の職人の感覚などをコンピューターで分析し再現する時に使われたりします。また「はなうた検索」とかあいまいな曲でもコンピューターが解ってくれたり、ネット検索で適当な言葉を入力すると「もしかして●●では?」とか言ってくれたり。かつてはコンピューターは正確な値しか理解できませんでしたが、人間の曖昧感覚を受け入れるようになってきた、といえます。


■感想

 有野晋哉ってジョークらしいコメントが全く面白くないんですけど。