【コミック】「脱オタしてはみたものの」(板場広志):三十路の元エロマンガ家が学園ハーレム物な世界へ(連載:週刊漫画TIMES)

脱オタしてはみたものの 1 (芳文社コミックス)

 オジサン向け週刊漫画雑誌「週刊漫画TIMES 8/7号」(7月24日発売)から、板場広志氏が新連載「脱オタしてはみたものの」をスタートさせています。タイトルだけ見るとイマイチ興味がそそられないのですが、読み込んでみると、これがオタクにとってなかなか面白い漫画なのです。

週刊漫画TIMES
http://shukanmanga.jp/

●内容はこんな感じ

 主人公は三十路のサラリーマンで、10歳年下の美人の婚約者がいて幸せ一杯夢一杯のリア充男。しかし、この主人公、実は元アニオタで、大学時代に好きなアニメの同人誌を出しているうちにスカウトされ、プロのエロ漫画家として活動していました。しかし数年経つと下からの突き上げなどで上手くいかなくなった上、好きだった声優が引退してしまい、それをきっかけにして心が折れてしまい、漫画家を辞めてしまいます。


 以後28歳でなんとか就職し、婚約者には過去を一切隠して、今では一般人として生きているのですが、最近好きだったアニメがリメイクされる事になり、昔の知り合いからその作品関連の漫画執筆を依頼されることに。その後、昔付き合いかけた美人の後輩と再会するし、憧れだった声優とも即売会で再会するし、しかも美人の婚約者もいるし、と、なんか一気にウハウハの状況に……、


●これは社会人版学園ハーレム物なんだ!

 こりゃ面白いわ!! 板場広志氏の週刊漫画TIMESでの連載は、どれもこれも私には全くピンと来なかったのですが、今回初めて「ウッホー、先の展開が楽しみ」という連載となりました。


 まあ、主人公が「長身ハンサム性格爽やか」という時点で、「こんなアニオタなんて現実にはいないよ!!」という突っ込みをぶちかましたくなりますが、そこはラノベや恋愛ゲームでおなじみの、「学園ハーレム物」と同じものと割り切って楽しむ事にしました。


 学園ハーレム物では、当然のように「主人公:カッコイイ」で、周囲は「美人の義妹と、美人の従姉妹と、美人の幼なじみと、美人の転校生と、美人の生徒会長と、可愛い系の妹キャラと」と都合の良いキャラで固められていて、誰もが自動的に主人公に好意を持ってくれる、というご都合主義の世界観ですが、この漫画も社会人版学園ハーレム物だと考えれば良いんですよ!


 絵は嫌いじゃないし、展開はかなり興味をそそられるし。何せ「一般人の10歳年下美人婚約者」と「漫画家の元恋人的美人」と「大ファンだった美人声優」と、三人をよりどりみどり(多分)という展開が、オタク的はもうストライクゾーンのど真ん中。こいつぁ、久々に板場漫画に夢中になれそうですよ。


脱オタしてはみたものの 2 (芳文社コミックス)