感想:海外ドラマ「X-ファイル シーズン3」第6話「胃液」

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 ドラマ「X-ファイル シーズン3」(全24話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてあります。ネタバレにご注意ください)

■ディーライフ/Dlife X-ファイル シーズン3
http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s3/

 BSデジタル放送「Dlife」での視聴です。

第6話 胃液 2SHY

■あらすじ

http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s3/
EP6 胃液
全身が粘液にまみれ、脂肪分が失われた状態の女性の死体が続出する事件が発生する。捜査によって、被害者の女性たちはみな新聞の恋人募集欄に投稿していたことがわかる。

 お題は「特異体質」。


 女性が皮膚をドロドロに溶かされて殺される事件が発生した。あまりに奇怪な事件のため、地元警察からモルダーたちに捜査協力の依頼が届く。遺体の皮膚には胃液の成分に近い粘液が残っており、また体からは脂肪が消えていた。


 モルダーは、被害者がパソコン通信の太った女性専用のフォーラムで男性と知り合い、会いに出かけたことを突き止める。チャット内容の分析の結果、相手は10世紀のイタリアの詩人に精通しており、モルダーは容疑者は文学の研究者や作家ではないかと推理し、絞り込みを進める。


 最終的にモルダーたちは犯人の作家インカントを逮捕した。インカントは特異体質で、体に極端に脂肪が不足しており、甘い言葉で太った女性を誘っては、殺して脂肪を吸い取っていたのだった。



監督 : テビット・ナッター
脚本 : ジェフリー・ブラミング


■感想

 評価はいま一つ。


 人の脂肪を食べて生きている人間が、太った女性を次々と殺していく、という、X-ファイルお得意の「特異体質人間の犯罪」話。犯人のインカントの「胃液で人を溶かす」という能力は確かに超常的だが、殺すためには首を絞めるなど常人と同じ攻撃手段しかないので、それほど怖い存在でも無い。


 ストーリーは、普通の(?)連続殺人犯探し同様、被害者周辺の聞き込みや、膨大な容疑者リストからの絞込みなどの描写に終始し、X-ファイルならではの超常要素が希薄で、かなり退屈だった。


 犯人インカントが被害者を物色するにあたり使用するのが、「パソコン通信」の「フォーラム」のチャットだというところが時代を感じさせる(放送は1995年)。フロッピーディスクとかDOS画面も懐かしい。


■一言メモ

 サブタイトル「2SHY(ツー・シャイ)」とは、犯人インカントがパソコン通信で使っていたハンドル名のこと。