感想:小説「超ヴィールス」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 533巻)(2016年11月22日(火)発売)


超ヴィールス (宇宙英雄ローダン・シリーズ533)

http://www.amazon.co.jp/dp/415012101X
ヴィールス (宇宙英雄ローダン・シリーズ533) 文庫 2016/11/22
ペーター・グリーゼ (著), エルンスト・ヴルチェク (著), 工藤 稜 (イラスト), 嶋田 洋一 (翻訳)


異人キウープが再構築実験をおこなっている超ヴィールスがひきおこした非常事態とは?


異人キウープは、ローダンの支援をうけて、惑星ロクヴォルトでヴィールスインペリウムを再建する実験をつづけていた。ロクヴォルトにはサルガ・エーケシュひきいる科学調査団も駐在していたのだが、独立独歩のキウープはだれにも手伝わせようとしないので、ただ見守っているしかなかった。だが、サルガを突然訪ねてきたキウープが、惑星の周回軌道に行く必要があり、その支援のため宇宙船四隻が必要だと要求してきた!

 
発売日 = 2016年11月22日(火)
サイクル= 第16サイクル「宇宙ハンザ」
 
【※以下ネタバレ】
 

内容

◆1065話 超ヴィールス(ペーター・グリーゼ)(訳者:嶋田 洋一)

 銀河系の惑星ロクヴォルトでは、キウープがヴィールス培養設備を宇宙へと運び出すように要求し!?


 以前からぼんやり示唆されていた「ヴィールスインペリウムが分解したものがスプーディ」という事が明確になりました。テラナーにもスプーディという怪しげな物の犠牲者(?)が誕生し始め、今後の展開が気になるところ。

 さて、デイトンが派遣させたLFTの宇宙船の名前が《トセル=バン》、《レグナル=オルトン》、《ネヴィス=ラタン》というのに大爆笑しました。何故かというと、全員100巻台にテラナーと戦った「島の王たち」のメンバー名なんですよね。船の名前にテラナーの偉人とか有名な軍人の名前をつけるならともかく、敵の名前を使いますか? 乗員たちはどんな気持ちなんだろうか? 未来のテラナーの考えはよくわからんですね。



◇1066話 ゲシール・ポイント(エルンスト・ヴルチェク)(訳者:嶋田 洋一)

 《ソル》船内は、ゲシールの不可思議な力で混乱を極めており!?


 ゲシールが質問を質問で返すようなキャラで、不思議ちゃんを通り越してイライラしてきます。さてアトラン側の話でも、「ヴィールスインペリウム」という単語が登場し、今まで完全に二分されていたローダンとアトランの話がようやくひとつにまとまりつつありますが……、ここまで引っ張りすぎじゃないかなぁ。



 前半・後半ともまずまずのお話でした。


表紙絵

 メインはスリマヴォ。背景は多分ゲシール、と《ソル》。


あとがきにかえて

 担当は「嶋田洋一」氏。全3ページ。ぎっくり腰になった話。


次巻予告

 次巻は534巻「回転海綿との邂逅」(H・G・フランシス&クルト・マール)(2016年12月8日(木)発売予定)。


おまけ

 関連サイトはこちら。
archduke.la.coocan.jp