感想:CGアニメ「サンダーバード ARE GO」第11話「最後の切り札」


サンダーバード ARE GO
関連サイト→
NHKアニメワールド サンダーバード ARE GO http://www9.nhk.or.jp/anime/tag/
・THUNDERBIRDS ARE GO http://thunderbirds-are-go.jp/
放送:NHK総合(毎週土曜日 17:35〜18:00) 全26話。
【※以下ネタバレ】


※他のエピソード→「サンダーバード ARE GO」あらすじ・感想まとめ

第11話 最後の切り札 (2016年2月13日(土)放送)

■あらすじ

インド洋で巨大ハリケーンが発生。5号のジョンは、ハリケーンの上空、上部成層圏で気象調査をしているシルス・ステーションの様子が気になり通信を試みる。返事をしてきたのは、ステーションを開発したフィシュラー産業の経営者フィシュラーだった。ところが、フィシュラーがシルスの快挙を自慢げに語り始めている最中、ハリケーンの影響を受けたステーションは大気圏外へと上昇を始めてしまう。

 インド洋では、ブレインズの知人フィシュラーが開発した、超高空を飛行する気球「シルラ・ステーション」が飛行しながら、発生した巨大ハリケーンを観測していた。ところが機器に故障が生じ、ステーションは際限も無く上昇を始めてしまう。しかもフィシュラーは、ムダを省くためと称して安全装置や救難装備を全く装備していなかった。すぐさまインターナショナル・レスキューが救助に向かうが、超高空という状況に、サンダーバード1号・2号・3号の救助活動は全て失敗してしまう。最後の手段で、ジョンはサンダーバード5号をステーションの上空まで移動させ、ケーブルでステーションを吊り上げるという手に出る。ステーションは気球が破裂して猛烈な速度で降下を始めるが、ギリギリで5号の救助が間に合った。


■感想

 評価は◎。


 今まで放送したエピソードの中で一番満足度高し。4号以外のサンダーバードメカをフル投入というゴージャス感がたまらなかった。

 まず2号の救助では、おなじみポッドモジュールで即席ヘリを作って投入する、という設定が燃えた。オリジナル版サンダーバードで定番のツッコミが「2号が持ってきたこの救助メカ、今回以外のどんな状況で使うの?」という汎用性の無さ(例:1話の高速エレベーターカー)だが、今回は空中の救助活動の為にささっとヘリを作り出して見せて、あのコンテナ内組み立てシステムの本領発揮、といえる名シーンだった。

 続いての1号の出番では、おなじみスコットの綱渡り飛び移りシーンがメインだったが、ステーションが揺れてそのままあっという間に転落、というハリウッドアクション的緊張感が物語を引き締めてくれて、これもよし。さらに、今まで存在しなかった「1・2号と3号が同じ対象に救助活動を行なう」という展開がまた新鮮。

 とどめで、まさかの「5号が静止軌道を離れて救助活動に参加する」という驚愕の展開。なるほど、こういうシチュエーションを想定して、5号はあの宇宙船ぽい形にデザインしてあったのか、と納得した。

 ついでに、ジョンはトレーシー・アイランドと5号の間を軌道エレベーターで往復している、という設定が、21世紀らしくてたまらなかった。まあ、いつぞやは3号で送り迎えしてもらっていた気がするが、つまりあの話以降の最近に建設したということか? 軌道エレベーターを私設組織で所有しているとは凄い。


 と、今までの「救助活動が、キャラの体を張ったアクションばかりで、サンダーバードメカが活躍しないじゃん」という不満を一気に吹き飛ばしてくれる回だった。


■ちょっと一言

 考えてみたら、インターナショナル・レスキューの存在も構成員も別に秘密じゃないわけだ。すると、トレーシー・アイランドで各メカの格納庫とかをプールとかに偽装している意味って無くないか?