感想:小説「メンタル嵐」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 527巻)(2016年8月24日(水)発売)


メンタル嵐 (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-527 宇宙英雄ローダン・シリーズ 527)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150120846
メンタル嵐 (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-527 宇宙英雄ローダン・シリーズ 527) 文庫 2016/8/24
ペーター・グリーゼ (著), H・G・エーヴェルス (著), 工藤 稜 (イラスト), 小津 薫 (翻訳)


《ソル》は惑星キルクールのベッチデ人をあらたな乗員に迎え、銀河系をめざす帰還の旅に出た。しかし、船内ではバーロ人たちが異様な行動を見せはじめる。無気力になって動きが鈍くなり、生存のために不可欠な宇宙遊泳にも出ていこうとしないのだ。これを案じたアトランは、船長のタンワルツェンと相談し、なかば強制的にバーロ人を宇宙空間に連れだすことにする。そこに同行した一乗員が思いがけない発見をしたのだが!?


発売日 = 2016年8月24日(水)
サイクル= 第16サイクル「宇宙ハンザ」


【※以下ネタバレ】


内容

◇1053話 ガラス人間の変身(ペーター・グリーゼ)(訳者:小津 薫)

 《ソル》で暮らす「ガラス人間」ことバーロ人たちが、突如無気力状態に陥ってしまい!?


 明らかに不要キャラを処分するための回でした。バーロ人は今までも別に活躍もしていないのですが、今後も活用の予定が無くもてあましてしまったので、体よく《ソル》から追い出すために書かれた話のようです。特に存在感も無かった種族とのお別れに一回割かれても……、という感じでしたね。ところで今回驚いたのですが、《ソル》は銀河系がどこにあるのかを把握しておらず、今必死で探している最中でした。おいおい。



◆1054話 メンタル嵐(H・G・エーヴェルス)(訳者:小津 薫)

 《バジス》は、ついにノルガン・テュア銀河にある監視騎士団の本拠惑星クーラトへと到着するが!?


 唐突に「光の守護者」テングリ・レトスが帰ってきてびっくり。調べてみると、926話「ラドニア・サイコド」(H・G・エーヴェルス)で別宇宙に消えたまま行方不明になっていました。100話以上空けてから突然帰還されてもね……、また、《バジス》搭載巡洋艦の名前が《アイノ・ウワノク》ですが、アイノ・ウワノクという人物は「島の王たち」サイクル(100〜150巻)に登場したキャラクターでした。懐かしすぎ!



 前半・後半ともまずまずのお話でした。



表紙絵

 メインは宇宙服姿のアトラン。背景はスペースジェット(多分)、惑星、宇宙を漂うバーロ人たち。


あとがきにかえて

 担当は「小津薫」氏。全7ページ。フランスの城の話とフランス旅行中のエピソード。


次巻予告

 次巻は528巻「プシオン性迷宮」(H・G・エーヴェルス&ウィリアム・フォルツ)(2016年9月8日(木)発売予定)。


おまけ

 あらすじネタバレ版はこちらへ。

ペリー・ローダンへの道
http://homepage2.nifty.com/archduke/PRSindex.htm