感想:アニメ「正解するカド」第8話「タルネル」

正解するカド クリアファイル

正解するカド KADO: The Right Answer http://seikaisuru-kado.com/
放送 BSフジ。全12話+総集編1話。

【※以下ネタバレ】
 

第8話 タルネル

 

あらすじ

 ヤハクィザシュニナが持ち込んだ「サンサ」は、見るだけで人間に異方感覚を与えることが出来た。言野(ごんの)は、ボスであるセッテンのCEOに掛け合い、セッテンの所有する通信衛星を使って世界中の人間にサンサを見せる計画を承諾させる。

 徭沙羅花(つかい・さらか)は、強引に真道に一日のオフを取らせ、自分の実家やその周辺を見せて回り、自分という人間を理解させる。そのうえで、異方の影響からこの宇宙を守りたいと訴える。

 セッテンはヤハクィザシュニナと直接交渉して、サンサの世界放送への用意を整え、日本政府はそれに何の介入もできなかった。ついに放送が始まり、世界25億人がサンサを目にする。放送後、真道はヤハクィザシュニナを訪問する。


感想

 「沙羅花が実家に真道を連れていく」→「兄や父親は、沙羅花が結婚相手を連れてきたと大騒ぎ!」とかベタなコントやっている場合か(笑) いや、ホント、笑い事じゃなくて、12話しか無いのにこんなことしている余裕ないだろうと思うんですが。


 セッテンの連中が全員途方もない考えなしで笑える。サンサを見た瞬間、全世界25億人がいきなり発狂したらどうするつもりなんだ? 「トリフィドの日」並みの世界文明崩壊の引き金を引いてしまうわけですが、そういう事は全く気にしていないっぽいので恐れ入る。

 まあ、これはこれで「アメリカンな能天気楽天主義キャラクターたち」という設定なのかもしれませんが、日本政府は何故この暴挙を止めないの? 妨害電波でも流して阻止しろよ。


 あと、このアニメで広がりが無くて駄目だなぁと思うのは、「この世界には日本政府と、あとその他の普通の人たち」しかいないことになっていること。世界にはアメリカもロシアも中国もその他の国も存在しているのに、そういう国の政府の人間が何を考えどう動いているか、とかいう事をまるで描かないから話が薄っぺらなんですよね。沙羅花と父・兄とのコントをやっている時間をそっちにつぎ込むべきなんじゃないの。

 今後とんでもない落とし穴が待っているとしても、アニメだから(小説とは違って)世界は破滅して終わりました、というバッドエンドはあり得ないので、まあ最後はヤハクィザシュニナとお別れして、彼のおかげで人類は明るい未来に進めそうです、とかいう甘ったるいエンドになるんじゃないかねぇ。


 今のところ言えるのは、真道も沙羅花も「ネゴシエーションなんてしてない」という事でしょうか。
 
 
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