感想:海外ドラマ「スパイ大作戦」第113話(シーズン5 第9話)「強欲オヤジのしくじり」

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【※以下ネタバレ】
 
シーズン5(105~127話)の他のエピソードのあらすじ・感想は以下のリンクからどうぞ

海外ドラマ「スパイ大作戦 シーズン5」あらすじ・感想まとめ

 

第113話 強欲オヤジのしくじり The Amateur (シーズン5 第9話)

 

あらすじ

敵国から奪ったロケット・レーザーの部品を運ぶため、バーに潜入していたダナ(レスリー・アン・ウォーレン)。しかしオーナーに気づかれてしまう。国外脱出の時間が迫る中、盗まれた部品を取り戻し無事国外に脱出できるか。


敵国から奪ったロケット・レーザーの部品を運ぶため、バーに潜入していたダナ(レスリー・アン・ウォーレン)。しかしバーのオーナーにスパイだと気づかれてしまう。国外脱出の時間が迫る中、盗まれた部品をオーナーから取り戻すことは出来るのか!?

※DVD版のタイトルは「素人スパイ」


【今回の指令】
 無し


【作戦参加メンバー】
 レギュラー:フェルプス、パリス、ダナ、バーニー、ダグ
 ゲスト:無し


【作戦の舞台】
 東ヨーロッパの某国


【作戦】
 IMFは東ヨーロッパの某国でロケットの特殊装置を入手する作戦を実行中で、ダナはエリックという男が経営する酒場で働いていた。そしてIMFは現地のスパイ・マックスの協力で特殊装置を手に入れたが、マックスは秘密警察に尾行されていた。マックスは射殺されるものの、IMFはなんとか逃走に成功した。IMFは装置を五つに分割し、メンバーがそれぞれ一個ずつ隠し持って空港のある町に移動することにした。

 同じころ、秘密警察は装置を取り戻すため、マックスが接触した人物をしらみつぶしに調べ始めていた。秘密警察はマックスがエリックの店に客として来たことを突き止めるが、エリックはマックスがダナと話していたことは隠しておく。秘密警察はエリックが怪しいと思い、監視を始めた。

 一方エリックは、ダナが装置を盗んだスパイの一味だと見当をつけ、ダナの私物をあさっているうち、偶然ダナの持っていた特殊装置を見つけてくすねてしまう。エリックはダナたちに装置を買い取らせて大金をつかもうと考える。エリックの女であるクララは、スパイのまねごとを止めるようにいさめ、秘密警察に連絡しようとするが、エリックに射殺されてしまう。エリックはクララの死体を運び出すが、その様は秘密警察にしっかり見られていた。

 IMFは空港のある町に集合するが、ダナは装置が無いことに気が付きエリックの仕業だと直感する。フェルプスはもう取りに戻る時間も無いので、エリックに持ってこさせることを計画する。ダナはエリックに電話し、曖昧な言葉で空港で取引しようと提案し、エリックは喜び勇んで装置を持って空港に向かう。しかしエリックの行動を見張っていた秘密警察も、すぐさま空港に包囲網を敷く。

 パリスは空港で変装してエリックに会い、金を渡して代わりに装置を手に入れる。続いて外務次官のふりをして空港長に電話し、ある指示を与える。エリックは秘密警察に捕まり、渡された金が偽札だと知らされて愕然とする。

 一方、IMFメンバーはロンドンから到着したばかりの飛行機から降りたイギリスのテレビ関係者のふりをして入国しようとする。そこに空港長が現れ、祖国を侮辱する番組を作るような人間は入国を許可できない、と言って今来た飛行機で即座にロンドンに帰れと命じる。IMFメンバーは渋々のふりをして飛行機に乗りこむ。そして秘密警察やエリックが気が付かないまま、飛行機で飛び立っていくシーンで〆。


監督: ポール・クラズニー
脚本: エド・アダムソン


感想

 評価は△。

 もはやテープによる指令も綿密なミッションも何もないアクションドラマで、流し見する程度で丁度良いレベルの内容だった。

 序盤にいきなりIMFの協力者が射殺されたり、フェルプスとバーニーが銃を振り回して秘密警察の車を撃ちまくったりするシーンが有ったり、と、もうこの第5シーズンはスパイ大作戦も単なる「派手なアクションのスパイドラマ」と化しており、最初からなんとも複雑な気分にさせられた。

 さらにそれ以降は、IMFメンバーの活動は殆ど描かれず、「素人スパイ」のエリックがほぼ主役となってしまい、何か別の番組を見ている様であった。エリックがこそこそダナの身の回りを嗅ぎまわったり、ダナから盗んだ装置を売って大金を手に入れようと夢想したり、自分をいさめて秘密警察に連絡しようとしたクララを射殺したり、と、もはや単発のサスペンスドラマを見ているような雰囲気で、この辺りはもう至極退屈であった。

 最後も、エリックが装置を売って大金を手に入れたと大喜びした途端に秘密警察に捕まり、手に入れた大金は実は偽札だと解り、さらに「クララが主犯で自分は言いなりになっただけ。クララはどこにいるかは知らない」といい逃れようとするが、秘密警察から「クララの居場所なら知っている」といわれて顔をこわばらせるシーンとか、やはりこれはスパイ大作戦以外の何か別のドラマだった。

 しかしまあ、終盤になって、意外にもかつてのスパイ大作戦テイストを感じさせてくれたのは、ちょっと楽しかった。パリスが外務次官のふりをして空港長に「イギリスから来たテレビ関係者を入国させるな」と指示しておき、続いてIMFメンバーがそのテレビ関係者のふりをして、国外退去させられたふりをして堂々と国を出ていく、という展開がなんとも巧妙で、それまでの話がとにかくつまらなかったので、その反動でやたら痛快だった。

 今回のサブタイトルの原題「The Amateur」とは、もちろん素人スパイのエリックの事を指している。

参考:今回の指令の入手方法

 無し

参考:指令内容

 無し
 
 

シーズン5(105~127話)の他のエピソードのあらすじ・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com