ザ・プレミアム http://www4.nhk.or.jp/thepremium/
風雲!大歴史実験 http://www4.nhk.or.jp/P3924/
放送 NHK BSプレミアム。
【※以下ネタバレ】
大坂城の巨大石垣を築け! 豊臣・徳川天下統一の秘密 (初回放送:2015年4月25日(土) 21:00~22:30)
内容
http://www4.nhk.or.jp/thepremium/x/2018-01-17/10/15532/1623356/
BSプレミアム]
2018年1月17日(水) 午後4:00~午後5:30(90分)
ザ・プレミアム 風雲!大歴史実験▽大坂城の巨大石垣 豊臣・徳川天下統一の秘密
天下統一のシンボル大坂城。巨大な石垣は小豆島からだった!人力だけでどう石を切り出し、運び、海を渡ったのか?3か月の大歴史実験を敢行!秀吉の天下統一の秘密に迫る!
豊臣秀吉の天下統一のシンボル大坂城。その巨大な石垣は小豆島から来ていた!人力だけでどう石を切り出し、運び、海を渡ったのか?3か月、800人以上の島民の協力で、人力だけで石を切り出し、運び、船出する大歴史実験を敢行!天下統一を可能にしたのは武力ではなかった!戦国時代という内戦の中で、飛躍的に向上していた石職人や土木、運送のプロたちの高い技術と知恵。その力を自在操った秀吉の天下統一の秘密に迫る。
●大阪城築城の謎
大阪城は豊臣秀吉が1583年から作らせ、一度焼け落ちたものの、徳川が1620年に再建した。石垣の総延長は12キロ、使われた石の数は70万個以上、最大の石は108トンもある。しかしこの石垣をどうやって作ったのか、という事については殆ど伝えられておらず謎だらけである。
●実験
石垣に使われた石は瀬戸内海の小豆島で産出された御影石(花崗岩)を運んできたことは解っている。機械もない時代に、当時の人たちはどうやって巨石を切り出し、運んだのか? NHKは現地の石職人たちに協力を依頼して、3か月かけて色々と実験した。
●実験1 石をどうやって切り出したのか?
小豆島には、大阪城に使われないまま放置された石、通称「残念石」が今も残っている。それを見ると、小さな四角い穴が連続して(歯形のように)開けられている。そこで、山にある石に同様に四角い穴を開けた後、「鉄矢」という鉄製の楔を打ち込み、ハンマーで叩きまくると、あけた穴に沿って綺麗に石を割ることが出来た。そして最終的に、大阪城で使われているような二トンの石を切り出すことに成功した。
●職人を上手く使った秀吉
秀吉の天下統一は武将だけで成し遂げたわけでなく、職人たちの力も加わっていた。戦国最後の戦いである北条氏攻めでは、小田原城攻略のため、笠懸山に僅か80日で石垣山城を建設した。秀吉は遠征に職人たちを同行させており、彼らの力で短期間で城を築いた。そして山の中にひそかに城を築いておいて、完成してから木を切り払ったので、北条方からは一夜で城が完成したように見え、それを見て北条氏は戦意を無くし降伏したと言う。
また秀吉は木材の長さ・太さ・厚さなどの規格を統一しておいてそれを使用することで、熟練した大工でなくても作業が容易に行えるようにしていた。大阪城の石垣の石にも規格が有り、縦横70センチ、奥行き1メートル75センチ、重さ二トンでほぼ統一されている。
●実験2 石を山からどう降ろしたのか?
石を切り出した後はどうやってふもとまで降ろしたのか? まず木を切って道を整備するところから始め、コロを使って引っ張ったり、「木梃子」(きでこ)という長い棒の先に金属の槍的な物が付いているかつてよく使われた道具を梃子代わりにしたりして何とか動かそうとしたものの、途中でギブアップ。
●実験3 石をどうやって動かしたのか?
昔の絵を見ると、石は木製の台「修羅」の上に置き、修羅の下に丸太を入れてコロにして動かした様子が解る。という事で12トンある石を修羅に乗せて50メートル動かせるか実験。50人掛りでなんとか成功。
●秀吉の「大返し」の秘密
秀吉は本能寺の変の後の「中国大返し」、賤ケ岳の戦いの際の「美濃大返し」など、軍隊の高速移動をなんども成功させている。その秘密が一つは「黒鍬隊(くろくわたい)」という工兵部隊。本体が移動する前に、あらかじめ道路上の石を取り除いたり、川に橋をかけておいたりして、移動を助けた。
さらに「小荷駄隊」という輸送部隊も用意。賤ケ岳の戦いでは、兵士は武器を捨てて身一つで戦場まで突っ走り、小荷駄隊が戦場近くの長浜城から武器を持って届けた。秀吉は裏方を上手く組織し、リーダーには武将並みの地位を与えていた。
●実験4 石をどうやって船で運んだのか?
小豆島は遠浅で大きな船は乗り付けられないので、どうやって船で運んだ謎だったが、海底を調べてみると運び損ねた石が多数見つかり、遠浅から運んだことは確実となった。
そこで筏を作り、引き潮の時に着底した筏に石を乗せ、潮が満ちたら沖に運び出す、という実験を敢行。浜から沖へ向かって流れができるように石を並べておき、筏に石を乗せて浮上させるまでは成功したが、沖に向かって流れに沿って進んでいく、という試みは失敗。
●実験を終えて
ということで、3か月間かけた大実験は終了。
感想
歴史上のエピソードを実験で確かめる番組の第一弾(初回放送 2015年4月25日(土)午後9:00~午後10:30(90分))。
第二弾以降が娯楽色というか結構バラエティっぽい感覚がある内容なのに対し、初回は「ガチ」なのでちょっと驚きました。大学生とか体力だけの素人を動員するのではなく、キャリア50年の石職人とかそういう人を連れてきて、なんと合計3か月もかけて収録しているのですから。
第二弾以降にウリになっている?、ゲームの画面みたいなものを表示させて、有名声優に信長とか信玄とかのキャラの声を当てさせる、という演出も無かったし。
おかげでちょっと真面目過ぎて肩が凝ったなぁ。