懐かしのゲームを懐古するコーナー。今回はSSI社のシミュレーション「ROADWAR 2000」(1986)です。
概要
シミュレーションゲーム全般に強かったアメリカSSI社が1986年に発売したゲームで、アップルII、コモドール64、アミガ、アタリSTに対応。日本では1988年にスタークラフトが「ロードウォー2000 爆走U★S★A」のタイトルで、PC88とX1に移植しました。FM-7版は広告のみで未発売だったようです。
設定
1999年。アメリカは、テロリストがばらまいた細菌兵器により崩壊した。1999年の終わりには、アメリカは武装集団や、突然変異のミュータントが徘徊する無法地帯と化してしまっていた。
あなたは武装集団のボスの一人である。あなたはワクチンの開発の研究所から依頼をうけ、武装自動車軍団を率いて、北米大陸のどこかにいる8人の科学者を探し出し研究所に送り届けなければならない。
明らかに「マッドマックス」シリーズの影響を受けているとしか思えない世界観ですが、テーブルゲームに詳しい人ならばスティーブジャクソンゲームズの「カーウォーズ」や、ゲームブック「フリーウェイの戦士」を連想するはず。実際、そういう内容だと思えば間違いありません。
ゲーム展開
ゲームは「宝探し要素のある戦略シミュレーション」といったところ。ゲームマップは北米大陸（アメリカ・カナダ・メキシコ）が描かれ、現実に存在する都市と道路がそのままゲーム上にもあります。
プレイヤーは武装した自動車の軍団を率いて、暴力が支配するアメリカ中を駆け回り、八人の科学者を見つけ出さなければなりません。自動車はカスタマイズして強化できますし、数も増やせます。しかしこれはあくまでシミュレーションなので、燃料や武器弾薬の補給が必要ですし、タイヤも消耗していくので交換しなくてはなりません。このあたりはあくまでガチのシミュレーションです。さすがSSI。
また部下たちにも士気値が有るので、それが下がらないように注意する必要もあります。
またあなたの自動車軍団は、同様の武装集団などとの戦闘に突入することが有ります。戦闘は難易度で三段階から選択でき、
・おまかせで戦闘し、単に結果だけを表示する
・ある程度パラメータを指定してから戦う
・戦術マップ上で車を配置して戦うガチシミュレーション
のどれかを選びます。三番目があるところがさすがSSI。
結末は
八人の科学者を全員見つけて研究施設に送り届けると、あなたは研究所の人から「ありがとう、感謝します。大統領」と言われて、研究者に勝手に（？）大統領に任命してもらえます。きっとじきにワクチンが開発され、アメリカは平和になるでしょう……
コメント
いかにも黎明期（って1986年ですが）のパソコンゲームらしい内容です。今こんなシミュレーションの企画なんて絶対に通らないことでしょう。ある意味コンピューターゲームに無限の自由さがあった時代の作品と言えるのではないでしょうか。
