【映画】感想:映画「カプリコン・1」(1977年:アメリカ)

カプリコン・1 [Blu-ray]

NHK BSシネマ http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送 NHK BSプレミアム 2018年8月15日(水)

【※以下ネタバレ】
 

史上初の有人火星宇宙船「カプリコン・1」をめぐる国家的な陰謀と、それに立ち向かう男たちをスリリングに描く、サスペンス・アクションの秀作。卓抜なアイデアのオリジナル脚本と演出をてがけ、この作品で世界的に注目されたのは、ジャーナリスト出身で、アクション映画を得意とするP・ハイアムズ監督。E・グールド、J・ブローリンのほか、カレン・ブラック、テリー・サバラスハル・ホルブルックなど、渋い出演者も光る。

 

あらすじ

 人類史上初の有人火星探査ロケット「カプリコン1号」の打ち上げの日。船長のブルーベイカーたち三人はロケットに乗りこんだ途端、すぐに降りるように命令され、そのまま荒野の中の基地に連れていかれてしまう。ロケットは無人のまま打ち上げられたが、それに気が付いたものはいなかった。

 ブルーベイカーたちは、カプリコン1号の計画の責任者ケラウェイ博士から事情を説明される。実はカプリコン1号の生命維持装置には欠陥があり、三週間で機能を停止してしまうため、現状で人間を火星に送り込むことは不可能だった。しかし、この事実を公表すれば、宇宙開発を税金の無駄遣いと見なす国民や議会によってNASAの宇宙開発は終わりになりかねない。つまり今回の火星探査は絶対に失敗できなかった。

 そのため、ケラウェイは、三人がカプリコン1号が乗って火星に向かっているように通信を偽装しており、火星着陸のシーンは基地内に作ったセットで撮影した偽映像を流すつもりだった。ブルーベイカーたちは世界中を騙すことを拒否するが、家族に危害を加えると脅迫され、従う他は無くなる。

 ケラウェイの欺瞞は順調に進み、世界中の人間が人類初の火星着陸の映像に熱狂する。そんななか、一人のNASA職員は火星から来ているはずの電波がアメリカ国内から発信されているらしいことに気が付き、ケラウェイに相談するものの取り合ってもらえない。彼は友人の新聞記者コールフィールドにその話をするが、やがて失踪し、コールフィールドが調べると、彼が生きていた痕跡が全て抹消されていた。さらにコールフィールド自身も何者かによって命を狙われ始める。

 打ち上げから9か月後、カプリコン1号は地球近くまで戻ってきた。予定では海に着水したカプセルに迎えが来るまでに、ブルーベイカーたちがカプセルに乗りこみ大芝居を終えることになっていた。ところが大気圏突入時に事故が発生し、カプセルは燃え尽き、三人は死んだ事になってしまう。

 ブルーベイカーたちは自分たちがカプセルに戻されなかったことから、カプセルの地球帰還が失敗したことを悟る。そのため、自分たちが消されると推測し、すぐさま基地から逃走するものの、ブルーベイカー以外の二人は追手に捕らえられる。

 コールフィールドは一連の火星探査が欺瞞だったと正しく推測し、ブルーベイカーたちを探しに荒野に向かう。そして農薬散布の飛行機を雇い、ついに逃走中のブルーベイカーを発見する。彼らは追手を振り切って逃走に成功する。

 同じころ、墓地では宇宙飛行士三人の「遺族」を集めた追悼式典が行われていた。そこにコールフィールドと共にブルーベイカーが現れ、「遺族」やマスコミが騒然となるなか、ブルーベイカーが走ってくるシーンで〆。

感想

 評価は○。

 良質なサスペンス映画。あらすじは意外と単純だが、冒頭からのスピーディーな展開、全世界を騙すという陰謀ネタ、陰謀に感づいた記者が狙われるというサスペンス、終盤の飛行機によるアクション、等、見どころ多し。

 それにしても、テーマが「NASAが火星着陸したと言って偽映像を流す」というネタなのはヤバい。この映画の出来が良すぎて、これを見た人間が揃って「実はアポロ計画の月着陸も嘘で、本当は人類は月に行っていないんだろ!」と言い出すので有名ですね(笑)

 終盤に出てくる、複葉機を操縦する親父がテリー・サバラスだったというのは、キャスト表を見てようやく気がつきました。いや帽子被ってサングラスだから解らんわ。あと、主役はブルーベイカー(ジェームズ・ブローリン)ではなくコールフィールド(エリオット・グールド)の方なのね……
 
 

カプリコン・1
BSプレミアム8月15日(水)午後1時00分~3時04分


【製作】
ポール・N・ラザルス3世
【監督・脚本】
ピーター・ハイアムズ
【撮影】
ビル・バトラー
【音楽】
ジェリー・ゴールドスミス
【出演】
エリオット・グールド、ジェームズ・ブローリン、カレン・ブラック、テリー・サバラスハル・ホルブルック ほか



製作国:
アメリ
製作年:
1977
原題:
CAPRICORN ONE
備考:
英語/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ

 

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