【声優】新人声優はこうやって鍛えられている

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明田川進の「音物語」】第11回 声優事務所の新ジュニアに1年かけて教えていること : ニュース - アニメハック
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 「リボンの騎士」とかその時代から音響監督をやっていたという、業界の超ベテランのインタビュー。今回はデビューしたての声優の卵たちを鍛える話。声優ってこういう風に演技力を身に着けるのか、とかいうのが具体的に解って興味深いです。

 引用がいっぱいになってしまいましたが、残しておきたい文章が多いのでご勘弁を。
 

ジュニアとは、養成所で勉強をしてきて声優事務所の試験に受かった、プロになったばかりの声優です。声の演技の基礎をすでに学んでいますので、より演技を磨くスタイルの勉強会になります。

 

勉強会では、男女関係なしに、みんなにすべてのキャラクターを演じてもらいます。といっても、女性に大男の役をやってもらう場合、大男の声色を真似るのではなく、女の子の声で構わないから大男の気持ちになってちゃんと芝居をしてみなさい、というのが授業の骨子です。
映像のなかでキャラクターがどんな芝居をしているかを把握して、「自分がその場にいたら、どんな芝居をするのか」を基本に演じてもらいます。

 

自分に芝居心があると思っている人のなかには、頑張り屋さんであるがゆえに、演技でもその頑張りがずっと続いてしまって、全体的にフラットな感じに聞こえてしまうことがよくあります。物語のなかで大事なところを表現するために、その前はちょっと(演技のテンションを)落としておいたほうがいいというような抑揚が必要です。全体の流れをつかんで、どこをいちばんの聞かせどころにするのかを考え、特定の部分を印象づけるための工夫をするなど、自分で全体の流れを組み立てられるようにするのが大事です。

 

今のジュニアの人たちによく話すのは、“会話力”の大事さです。「相手が問いかけているのに、どうしてそれに応えずに台本にあるセリフだけを言っているの?」と僕はよく言います。問いかけに応えないままだと、そこだけ浮いてしまいますから、会話では相手との距離感なども意識するよう指摘します。「相手がいる場所を把握し、どこに向かって話をしようとしているか」を大事にしなさいと。

 
 声優が成長する過程、あるいは上手くなるために必要な物、といったことは、業界人でもないとさっぱりわからないので、こういう内部の人の話は凄く面白いし読みがいがありますね。
 
 
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