【映画】感想:映画「残穢(ざんえ) -住んではいけない部屋-」(2016年:日本)

残穢[ざんえ]―住んではいけない部屋― [Blu-ray]

シネマLINE UP|BSジャパン http://www.bs-j.co.jp/cinema/
放送 BSジャパン。2018年8月25日(土)

【※以下ネタバレ】
 

それは一通の手紙から始まった―この部屋、何かおかしい!過去に一体何が?事件はさらに場所を移し、時代をさかのぼる…触れてはいけない驚愕の真実があなたを待ち受ける!

 

あらすじ

 女性小説家「私」は、怪奇系の雑誌で読者から寄せられた恐怖体験を小説にする仕事を請け負っていた。ある日「私」は、女子大生の久保から、住んでいるマンションの部屋で変な音がするという投稿を受け取る。「私」が久保と文通していると、どうやらその音は「和服の女性が首つりした気配」だと解ってくる。

 しかもそのマンションでは、他の部屋でも「変ないたずら電話がかかる」などの怪現象が発生しているらしかった。さらに、久保の部屋に前に住んでいた住人は引っ越した後首つり自殺していたが、赤ん坊の泣き声がうるさいと言っていたという。しかし不動産屋によると、マンションで事故物件となるような事実は一つもないとのことだった。


 「私」は建物ではなく土地そのものに問題があるのではないかと考え、久保とともに過去を調べ始める。するとマンションの有る土地に住んでいた人間は

1)住人の妻が、赤ん坊の泣き声で精神をおかしくして和服で首つり自殺

その前は
2)住人の妻が、床下から聞こえる声で精神をおかしくして、産んだ赤ん坊を殺して逮捕

その前は
3)住人の息子が、どこから聞こえる恨みの声で精神をおかしくて、自宅監禁されたものの床下を徘徊

その前は
4) 3)の男の義理の母親が、九州から嫁いできた際、呪いの絵を持参してきていた

その前は
5) 4)の女の実家は炭鉱主だったが、事故をおこして作業員の霊にたたられて家人を皆殺しにしてから自殺

と呪いが連鎖し続けていた。


 久保はもう調査が嫌になり、この件は終わりにしたいというので「私」も了承する。しかし久保は引っ越したのにまた部屋で変な音が聞こえ始め、「私」の家にはいたずら電話がかかりだし、調査に同行した関係者には炭鉱作業員の霊が現れたり、和服の首つり女性の姿が見えたりし始める。

 最後、戦災で焼失したはずの「呪いの絵」が現存していることが描写されて〆。

感想

 評価は△。

 うーん、なんですかこれ、と言いたくなる微妙映画。ホラーを期待してみたら、空振りしてズッコケた級の肩透かし映画でした。

 まあ呪いが昔からどんどん連鎖していて、過去を手繰っても手繰っても呪い話が続く、という設定はまあライトなホラーとしては悪くなかったのですが、見ていて「この調子だと、もしかして、この呪いってネアンデルタール人の時代まで遡るんですか(笑)」とか妙な事ばかり考えてしまい、怖いというより前にオチが付くのか心配になったし(笑)

 そして、『ラストで関係者にすさまじい事が起きるのか?』と思ったら、「私」の家にはイタズラ電話がかかってくる程度で済んでいるし。久保さんもまた部屋で音が聞こえるくらいだし。

 この二人に付き合って調査した男二人は、一人は仕事をしていると炭鉱労働者の霊が床をはいずってきてビビらされる(霊界にでも引き込まれた?)とか、一人は目を覚ましたら首つり和服女性がぎろりとにらんで来た、とか、巻き込まれた人間の方が酷い目に合っているという、理不尽さが半端ない(笑)

 いやぁ、この場合、「私」が炭鉱夫の霊に襲われてエライ目にあうべきなんじゃないの? と納得しないまま見ていたら、それでおしまいになってしまい「へ? これだけ?」と口あんぐりでしたよ。いやまあ、『今後もっと恐ろしい事が起こりますよ? これってまだ序の口ですから?』とか言いたいのかもしれないけど、全然そういう余韻が伝わってこないんですけど?

 原作小説の評価は高い様ですけど、少なくとも映画に関しては「はぁ?」クラスの大外れでした。もうちょっとなんとかならなかったのか。
 
 

2018.08.25(土)夕方6時30分
残穢-住んではいけない部屋-


雑誌で読者の体験談を元に短編ホラーを連載している小説家の「私」(竹内結子)のもとに、女子大生の久保さん(橋本愛)から“今住んでいる部屋で奇妙な音がする”という手紙が届く。同じマンションから2年前にも同様の手紙を受け取っていた「私」は久保さんに連絡、共に調査を始める。するとマンションに人が居つかない部屋がいくつもあることが判明。そして前の住人が引っ越し先で自殺したことを知る。帯が擦れる音、赤ん坊の泣き声、いたずら電話…。マンションが建つ前のこの土地で怪奇現象に結びつく何かがあったのでは!?作家の平岡芳明(佐々木蔵之介)や心霊マニアの三澤徹夫(坂口健太郎)らの協力を得て調査を進める中、50年以上前の首つり自殺、そして嬰児殺しと事件は過去で繋がっていた。そして更なる過去で待ち受けていたのは…。

 
 

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